港区南青山〜清水湯〜

今回伺うのは東京の超おシャレタウン南青山。
そんな街にある銭湯はどんなものなのか。
青山の地に100年以上の歴史を持つ清水湯さんへ、いつも通り場所と営業時間だけ調べて、車で向かう。

グッと冷え込んできた11月上旬。
小雨も降り、より寒さを感じる。

近隣にある安い駐車場はどこも満車のため、住宅街にある目玉が飛び出る程の高額コインパーキングに車を停め、歩きながら向かう。

原宿〜表参道付近とは違い、南青山の住宅街には派手な店がほとんど無く、ガレージ付きの大きな家の隣にスイーツショップや小物屋があり、落ち着いた雰囲気の街だ。
南青山の住宅街から大通りに出ると、表参道の駅前の大きな交差点に出た。
その表参道の交差点から赤坂方面に2〜30メートル先、とはいえ交差点からほんのすぐそこに立派なポルシェの販売店がある。
今回伺う銭湯は、ポルシェの脇の道を入ってすぐの場所。

『南青山のポルシェ屋さんの裏の銭湯』

立地だけで、なんてオシャレなんだ。

脇の道に入ってすぐなので、こちらの銭湯に来るのに迷うことはなさそうだ。
まさかの場所にある銭湯は、こちらもまた看板が無ければ銭湯とは思わないだろう。
五階建て程のマンションの一階部分が銭湯になっているようだ。
いつ頃なのかはわからないが、建物自体はかなり新しいと思われる。

中に入る前、外観を眺めるもなんか違和感。
銭湯らしくない看板だ。
入口には『スライム出没注意』とあり、何かイベントの会場のような感じだ。

これは途中からわかったのだが、
『転生したらスライムだった件』
というアニメとのコラボ企画だったようだ。
外装からわかる通り、相当派手なコラボ企画をやっていて、いたる所に装飾や展示があり、元々どんな感じだったのかが非常にわかりにくい感じになっている。

以下、コラボ中の装飾と思われる物についての詳細は省略する。

建物に入ると、まずは下駄箱。
下駄箱はロッカー式で、この時点でここの銭湯が相当綺麗で新しいことがわかった。
下駄箱の時点ですでに音楽がかかっている。

ドアの先へ進むとフロントがあり、券売機で入浴券を買う。
フロントのカウンター前には利用客のキャリーバッグが並んでいるので、旅行者も多く訪れているのがわかる。
今まで都内の銭湯でキャリーバッグは見たことなかったので驚いた。

券売機では通常の入浴料の他にサウナや手ぶらセット等もある。
今回はサウナ利用、シャンプーやタオル類全てが付いて1310円と、東京の公衆浴場の値段が460円なので、追加料金がかなり高め。
しかしそこは南青山なのでよしとしよう。

カウンターには若い女性がおり、下駄箱の鍵と券を渡すと、ロッカーの鍵を渡してくれる。
どうやらここのロッカーは指定式のようだ。

脱衣所はこじんまりとした感じだが、かなりオシャレで綺麗。
利用客が多く、スーツ姿のお客さんの姿も。
ロッカーの鍵は、なんとワイヤレス!ロッカーに近づけると自動で解錠する。
このロッカーのシステムは初めての体験だ。斬新過ぎる。

浴室に入ると、まず人の多さに驚く。
しかし人数はさほど多くなく、コンパクトな浴室に密集しているように感じた。
音楽がかかっていて、ペンキ絵やタイル絵等は無く、銭湯よりオシャレなホテルの大浴場のような雰囲気。

ビル型銭湯、通称『ビル銭』特有の天井の低さもあり、ちょっと狭く感じる。
床のタイルは濃いグレーで、カラン周辺は石のタイルでできている。
入って左側にあるカランは、対面の島カランが2ずつで、それを囲うように12カ所並び、少し離れた所に立ちシャワーが2カ所。

昔ながらのカランではないのが少し残念だったが、とても綺麗で扱いやすかったのが印象に残る。
ざっと身体を洗ったら、湯船へ。

こちらの湯船は3種類。
まずは1番先に目に入った、入って右側にあるジェットの付いた風呂から。
5人くらいは入れるだろうか。
温度は大体41度位で、ゆったり入るのが好きな方には最適の温度になっている。
壁がガラスブロックになっていて、明るい光が浴室内を照らしている。
マッサージ効果でリラックスできるのだが、人が多く居心地が悪かったため、サッと入っただけですぐに出てしまった。

続いて扉の向こうにある風呂へ。
入った時には気がつかなかったが、この扉の脇には掛け湯がある。
少しぬるめだが、手桶もあるので出る時に使うのもいいだろう。

扉の向こうには『高濃度炭酸泉』と『スライム風呂』がある。
どちらも3人入れば満員位の大きさ。
浴槽の外にはプラスチック製の椅子が数脚あり、そこで休憩できるようになっている。

まずは炭酸泉へ。
こちらは40度あるかないか、かなりぬるく感じた。他に入っている方も、顎下までしっかりと浸かっている。
隣のスライム風呂も同様の温度。
もちろん、スライム風呂はコラボ企画のものであり、普段はシルクバスというそうだ。
シルクバスはかなり滑らかな湯質で、ゆっくり時間をかけて浸かることができる。
これは女性人気が高そうだ。

しかし熱湯が好きな私には風呂に物足りなさを感じてしまった。

続いてサウナへ。
サウナ室内にはテレビが設置してあり、温度は86度。
他の風呂の大きさからすると結構大きめで、6人位は余裕で入れるようだ。

10分ほど汗をかき、サウナのすぐ脇にある水風呂へ。
水風呂は最大3人ほどの大きさで、水はしっかりと冷えている。
身体の熱を冷まし、しばらくぼーっとする。
サウナ好きには最高の時間だ。
サウナ→水風呂を数回繰り返し、風呂を後にする。

脱衣所から出ると、ラウンジには多くのお客さんで賑わっていた。
飲み物は一通り揃っているが、珍しい物ではベルギービールなんてのも置いている。

ここの銭湯、どの客層にも合わせた配慮があちこちに見えたのがとても好印象だった。
個人的にはお湯の温度が物足りない位だったが、友人同士、恋人同士、子連れの家族でもみんなで楽しめる銭湯だと思う。
化粧水や乳液等も売っているので女性にも安心だろう。

隅々まで綺麗に掃除されており、清潔感では過去最高ではないだろうか。
東京表参道からすぐ、南青山にオシャレな銭湯をみつけました。


今日も、いいお湯でした!


アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

南青山 清水湯

大田区羽田〜入船湯〜

今日の銭湯は日本一の大空港、羽田空港のすぐ近く。
最寄駅は京浜急行穴守稲荷駅。
今回伺う入船湯は、なんと江戸時代から続く銭湯だそうだ。

晴天、最高のドライブ日和の午前中に車で向かう。
『羽田』というと、自分の中では完全に空港のイメージ。
なので、恥ずかしながら空港以外で『羽田』って町があるのを今回初めて知った。

湾岸線ではなく、蒲田方面から環八通りを進む。初めて通る道だ。
付近に到着すると、天空橋駅に向かう橋がかかっている。
その橋の手前を海沿いに曲がると、そこは昔の雰囲気漂う漁師町。
サイクリングしている人や、海沿いを散歩している家族連れもいる。

銭湯近くに土手があり、海沿いに漁船が並ぶ。
知らなかった。羽田って漁師町だったのか。
どことなく、横須賀市平成町埋め立て前の安浦の雰囲気に似ている。

ナビ通りに進むと、漁師町の中の住宅街に入る。道はかなり狭いが、迷うことなくすぐに着いた。
建物は一階部分がタイル張りになっていて、二階から上は居住スペースになっているようだ。
青と白の独特な雰囲気の看板に、大きく『入船湯』とかかれている。

いつも通り近隣のコインパーキングを探すも全然見つからず、戻ってご主人に駐車場の場所を聞いたところ、建物脇のスペースに駐車できるとのことで、そこに置かせてもらった。
縦列で最大3台まで駐車可能とのこと。

さて建物内へ。
靴を脱いで札を抜き、入ってすぐのフロントへ。
フロントのご主人に色々話を伺うと、やはりここら辺は漁師町で、常連さんは夏になると上半身裸のまま入店してくるようだ。
なんかその辺も横須賀っぽい。

脱衣所はいくらか古く見えるが、清潔が保たれている。
こちらはごく普通のロッカー式。
脱衣所中央にもロッカーがあり、その上には植物とうちわが置かれていて、マッサージ機も設置してある。

さっと服を脱ぎ、いざ風呂場へ。

先客は高齢の方2名のみ。
風呂場の全体の印象はさほど大きくなく、明るい感じ。湯気も篭っていないのでいい感じだ。
正面の壁には雪の山と川のタイル絵が貼られている(記憶が曖昧な部分あり)。
正面壁添いに湯船が並び、左手前にサウナ。

カランはいつもの縦並びになっていて、
左から、
2(立ちシャワー)+2、
対面鏡付き島カランが5ずつ、
右壁沿いに10。
シャワーは固定式。

湯船に浸かる前に、まずはサッと身体を洗う。
軽く洗ったら、湯船へ。

浴槽はとても妙な形をしている。
壁添いに並んでいるのだが、どれも四角形ではないのだ。
左から日替わり?の珍しいヒアルロン酸風呂(L字)。
普通の風呂(五角形)。
バイブラ湯と電気風呂(変則L字)。
となっている。
普通の風呂の壁には岩が張られ、バイブラ湯の壁にはなんと水槽が埋め込まれている。
さほど大きくはないが、立派な水槽だ。
その中には海沿いの銭湯なのに、金魚が数匹泳いでいる。これがアジとかなら最高なのに。

まずはヒアルロン酸風呂へ。
この手の薬湯はだいたい温度は低めに設定してあることが多いのだが、ここの温度は46とかなり高め。
熱いお湯が好きな自分としては嬉しい所だ。

隣の風呂も、マッサージ湯も電気もここよりぬるめに設定してあり、ゆっくり入るのが好きな方はこっちがいいだろう。
しかし湯船自体があまり大きくないので、混雑時はあまりゆっくりできないかもしれない。

続いて無料サウナへ。
MAX7人位入れるサイズのサウナは92度ほど。
貸し切り状態のサウナを楽しみ、外へ出るも残念なことに、こちらの銭湯には水風呂が無い。
桶で水をかぶり身体を締めるが、サウナ好きとしてはかなり残念だった。

時間が無く、あまりゆっくりできなかったがまた行きたい所ができた。
蒲田〜羽田空港辺りに遊びに行く時は、是非立ち寄ってもらいたい。


今日も、いいお湯でした!


アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

羽田 入船湯

大田区西蒲田〜はすぬま温泉〜

〜2017年12月16日訪湯〜

しばらくの間改装工事で休業していたらしい、東急蓮沼駅近くにあるこの銭湯。
偶然ネット上でリニューアルオープンの日を知り、当日のオープンが15時とのこと。

その前に12時から内部の見学会と撮影会があり、午前10時から見学会の整理券配布との情報。
整理券は入浴ではなく見学会の整理券で、先着200名で、時間で区切りながら見学できるというもの。
せっかくだから、リニューアルオープンの日に行ってみよう。

朝から車を走らせ、10時30分頃蓮沼駅付近に到着。
ナビに導かれ、すんなり銭湯前に到着。
蓮沼駅からとても近いが、裏道に面しているので偶然通りかかることはないだろう。

建物の前に数名のスタッフの方が半纏を着ていたのですぐにわかり、目の前にいたスタッフの方に声をかけ、車の中から整理券を受け取った。
番号は022番。
12時〜12時15分でお願いしますとのことだったので、しばらく時間を潰すことに。

12時10分前に戻ると、30人位の人が建物前に集まっており、そこには大田区長やJ:COMの撮影、銭湯アイドル湯島ちょこさんらも来ていた。
従業員の方に記念のタオルと飲み物をいただき、時間通りにシャッターオープン。

銭湯のご主人に案内され、リニューアルしたばかりの館内へ。
下足入れはもちろん新品。
新品だが、昔ながらの木札のタイプ。
ここでは下足箱は使わずに、渡されたビニール袋に自分の靴を入れる。

中に入るとフロントがあり、フロント奥の壁には現役最高齢のペンキ絵師、丸山清人氏の作品も飾られている。
小さめの待合スペースにはソファーとテーブルが並び、待ち合わせや休憩所として使えるようになっている。

フロント前の床には30センチほどの丸い画面(デジタルサイネージというらしい)があり、そこにリアルな鯉が泳いでいる。
たまに人魚が出てくるという遊び心もあり、フロントから随分楽しませてもらえる。

オープン前なので、男湯も女湯も両方ゆっくりと撮影させてもらった。
大正ロマンをコンセプトに有名な建築家の方がデザインしたそうで、何をどうリニューアルしたのかわからないほど、全てが綺麗でとてもお洒落な空間になっている。

脱衣所はロッカー式になっていて、ロッカーの前には畳敷のベンチが置いてあり、ロッカーの上には脱衣籠も用意されている。
もちろん、洗面台も床も天井もオシャレ。

浴室は、正面に巨大タイル絵、左右壁沿いにカランが並び、中心が浴槽になっている。
手前から天然温泉の水風呂、天然温泉の高濃度炭酸泉、かけ流しの天然温泉と、公衆浴場ではなかなか味わえない贅沢なお湯となっている。
過去に行った銭湯とは比べ物にならないほど、内装にこだわっているのがわかる。
一通り見て回り、15時のオープンまでの間、またしばらく時間を潰すことに。

オープン前に戻ると、既に40〜50人のお客さんがいて、見学の時よりも年配の方が多く見える。
ほとんどが地元の常連さんだろう。

15時ちょうど、シャッターオープン。
開店と同時に並んでいたお客さんが一気に中になだれ込む。
ごった返す中、新しい下足入に靴を入れ、新しい木札を抜く。
もう何がなんだかわからないほど下駄箱付近はごった返していた。

入浴料+サウナ代を支払い、急いで脱衣所へ。
リニューアルされた室内を見回す方が多い中、さっき来たばかりの自分はさっさと服を脱ぎ、いざ風呂場へ。

よくかけ湯をしてから、まずは一番奥のメインともいえる天然温泉に浸かる。
一番風呂を目指したが、残念ながら2番手。

少し茶色かかったお湯はおそらく40度ちょい位で、とてもなめらかに感じる。
湯船の深さも浅いので、ゆっくり浸かるには最高のお湯だ。

しかし、続々とお客さんが浴室内に入ってきたので、入れなくなる前に隣の炭酸泉へ。
こちらは更に温度が低い(後に調べたところ、炭酸泉は39度設定だそう)。
炭酸泉に入っていると、瞬く間に浴槽は満員。
カランも場所取りのお客さんが多く、どこも満席に。
新たに入ってくるお客さんに押し出されるように風呂を出て、サウナへ。

サウナ室内は7〜8人位が定員だろうか。
こちらもリニューアルしているので、新しい木の香りがサウナ室内を包み込む。
素晴らしく綺麗なのだが、とても残念な事が1つ。
サウナ室内の温度が異常なほど低い。
温度が低い所でも90度前後はあると思うのだが、この時の温度は70度ちょうど。
下段に腰掛けたのだが、足元がスースーするほど。

先に入っていたお客さんも温度の低さをボヤいており、実際には15分入っても少しにじむ程度しか汗をかけなかった。
追加料金を支払っているのだから、ここはしっかり温度管理をしていて欲しかった。リニューアル当日なのだから尚更。

サウナを出ると、浴室は超満員。
浴槽は入る隙間がないほど混み合い、カランは場所取りと洗う人で満席。
その中で唯一空いていたのが、1つしかない立ちシャワー。
ここは備え付けのシャンプー類があるので、それを手に取り立ちシャワーで身体を洗う。
とてもじゃないがゆっくり入れるような雰囲気ではなかったので、不完全燃焼のまま風呂場を後にする。

風呂場を出る際、カランが空かずに洗面用具を持ったまま順番待ちする方が多く見受けられた。
初めて見る光景だったが、それほど混雑しているというのがわかる。

脱衣所から出ると、フロント前には入場規制で入れないお客さんが待っていた。
銭湯もお客さんも、まさかこんなに混むとは思っていなかったのだろう。
やはりこの日は特別だったのか。

残念ながら、お客さんの数とサウナの温度により満足したとは言えません。
いいお湯なのは間違いないので、落ち着いた頃にゆっくり入りに行ってみようと思います。





アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

はすぬま温泉

大田区蒲田本町 〜蒲田温泉〜

大田区最初の銭湯は、黒湯で有名な蒲田温泉へ。
午前中から車で向かい、昼前に到着。
ナビ通りに来たので場所はすぐにわかったが、近くに工事現場があるためかコインパーキングがどこもいっぱい。
仕方なく少し離れた所に駐車して、歩いて向かうことに。

環八通りから商店街に入り、しばらく歩いた先の角を曲がるとすぐに見えてくる。
建物より先に見えてきたのは巨大な赤いアーケード看板。
看板には大きく『蒲田温泉』と書かれており、さほど交通量の多いところではないのだが、とんでもないインパクトを放っている。

建物は3階建て位のマンション型銭湯で、一階部分が銭湯になっている。
外壁は黄色いタイルで、入口付近にはお客さんの自転車が並んでいる。

靴を脱ぎ、入口にある券売機で入浴券を購入。
公衆浴場ではサウナが別料金になっていることが非常に多いのだが、ここはサウナの利用が無料とあって、サウナ好きには最高のサービス。
他にも、よくある手ぶらセットの他に、『浴衣手ぶらセット』という物まである。
ここには2階部分に宴会場があり、その他仮眠室まで用意されているので、館内着のような感じで着用するものと思われるが、今回は入浴のみなのでスルー。

中に入り、フロントへ。
フロントには元気よく挨拶してくれる愛想のいい女性が一人。
フロントの前にはガラスのショーケースがあり、入浴に必要な様々な物が販売されている。
オリジナルTシャツも販売していて、各サイズとも、かなりの色のバリエーションがあり、1枚1000円とかなり安く販売している。

他にもフロント前にはテレビ、ソファー、マッサージチェアーが置かれていて、休憩所として利用できる。
普段、ここの二階にある宴会場は食事でも利用できるが、残念ながらこの日は終日貸切になっているとのことで、ここで食事をすることができなかった。
スタッフの方に許可をもらい、偶然居合わせた宴会場の下見の団体の後をついていき、風呂より先に宴会場を確認。
テレビやネット等で見た通り、ホントに普通の宴会場の形をしている。
テーブルと座布団が並び、正面には一段上がったステージまである。
よくある温泉旅館のそれそのものだ。
下に降り、スタッフの方にお礼を言うと、面白い事を教えてくれた。
『先日はね、結婚式の二次会で使って頂いたんです。袴姿の方もいらっしゃいましたよ』。

あまりの衝撃に、失礼ながら『本当ですか!?』と聞いてしまった。
地元の昔からの馴染みの方なんだろうか。銭湯で二次会とは。
借りる方はもちろん、貸す方にも驚きだ。

脱衣所はロッカー式で割とコンパクト。
ロッカーがかなり新しく感じた以外は、特に変わった所はなかった。
荷物が多かったのでロッカーを二つ使わせてもらい、風呂場へ。
風呂場は天井低めで、かなり縦長の印象。

奥が湯船、手前にカランが並び、右手前にサウナと水風呂がある。
水風呂の前にあるカランに座るが、サウナ利用の方がよく通る場所に座ったため、ちょっと手狭に感じた。

カランは左壁沿いに9、鏡付き島カランが対面で10と7、右壁沿いに4。
カラン周りには特別な印象は無し。

まわりのお客さんは小学生の親子連れから墨の入った年配の方まで様々。
まだ午前中だというのになかなか混んでいる。
身体を洗い終えたら湯船へ。

ここ蒲田温泉は天然の黒湯で有名。
奥左側にある黒湯は2種類あり、熱湯とぬる湯に分かれている。
まずはぬる湯から。
ぬる湯というので40〜42度くらいを想定していたが十分なほど熱い。
もちろん、隣の熱湯はさらに熱い。
想像していた以上に。


ここには大きなデジタルの温度計がついていて、2つの湯船の温度がはっきりとわかるようになっているが、何故だか2つとも一桁目のデジタルが見えにくく、はっきりとした温度はわからなかった。
でも、おおよその見当はつく。
熱湯が47〜48度、ぬる湯が44度くらいではないか。
熱湯の針の温度計では54度を指しており、間違いなくこれは故障だとわかる。
54度なんて入れる訳がない。

でも、熱湯好きの自分としてはこの温度は嬉しい。
そしてここの黒湯は、濃さが凄い。
だいたい黒湯といっても、薄く茶色がかった位が多いのだが、ここは違う。
両手ですくってみると、自分の手のひらが見えないほどの黒さ。
しかも独特な匂いもさほどなく、とても入りやすい。

一気に身体を温めたらサウナへ。
サウナはドライサウナで、MAXで7〜8人といったところか。
特に変わった印象は無いが、時計も温度計も見当たらない。
正確にはわからないが、おそらく90度ちょい位。
しばらく汗をかいたらすぐに脇にある水風呂へ。
こちらの水風呂は1人用で、程よく冷えた水が身体を引き締めてくれる。

続いて黒湯の隣の電気風呂とバイブラ湯へ。
こちらは2つとも黒湯ではなく普通のお湯。
電気はさほど強くなく、温度も42度程と、誰でも入りやすい温度になっている。

最後に黒湯のぬる湯に浸かり、風呂場を後にする。


湯あがり、ずっと気になっていたのでTシャツを購入。
またここの黒湯にまた浸かりに来よう。そしたら二階で何か食べよう。

今日も、いいお湯でした!!


アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

蒲田温泉

台東区浅草 〜蛇骨湯〜

今回伺うのは下町浅草のど真ん中、江戸時代から150年以上続く“超”老舗銭湯。

銭湯の屋号はほとんどの場合、地名か縁起の良い物から取る場合が多いが、ここはそうではない。
『蛇骨湯(じゃこつゆ)』という珍しい屋号の由来は、江戸時代にこの付近の職人が住んでいた蛇骨長屋という長屋があり、そこから付いた名前だとか。
つまり、時代劇や落語の中の世界、そんな時代からの銭湯なのだ。

江戸時代に強い憧れがある私は、数日前から楽しみで仕方がなかった。
そして当日、車で向かう。
休日の浅草とあって、とんでもない人の数。
あまりの人の多さの為、安全な少し離れた場所にあるコインパーキングに駐車。

そこから少し散歩しつつ、ゆっくり蛇骨湯に向かうことにする。
裏道の駐車場から通りに出て、信号を渡ればそこは雷門。
もちろん、記念写真を撮る観光客でごった返している。

目的は銭湯なのでどこの店にも入らず、仲見世〜六区通りをふらふらと歩く。
やっぱ浅草って、外国人観光客がかなり多い。
向かう蛇骨湯は、雷門からほんの5分程度。
繁華街の中にある上、地図を見ながらなので当然迷わずに到着する。

地図上では場所はわかっていたし、テレビやネットでも紹介されていたのを見ていたので外観なんかはわかっていたが、それでも想像を遥かに超えた立地。
わかりやすく言えば、商店街の裏の裏。
私が来た側とは反対の道には小さな看板があるようだが、観光客が何も知らずに歩いていても、絶対見つけることができないだろう。

建物は、なぜか隣の建物なんかに比べて小さく見える。
ぱっと見一階部分しか見えなく、なんとなく銭湯ぽくない。
雰囲気でいえば蕎麦屋のような、そんな感じ。
建物の隣にはコインランドリーがあり、無人ではあるが元気よく乾燥機が稼働していた。

到着したのが12時30分頃。
しかし、空いてるはずのシャッターが閉まっている。。。
当然、営業時間等は下調べをしてきたが、ここまで来てお休みとは。。。

しかしよく見ると自分の勘違いだと気付く。
開店時間が12時だと思っていたが、本当は13時だった。
開店までの30分間、店頭で開店を待つことを即決。
自分の勘違いではあるが、営業時間前に来たのだから、ここは一番風呂に入ろうじゃないか。

その日はよく晴れていたが、そこは裏道で日陰、おまけに冷たい風が吹き抜ける為すぐに身体が冷えてくる。
並び始めて10分ほど、通行人も通らない裏道で立ち尽くしていると、ついに次に並ぶ方登場。
自転車で乗りつけた常連さんと思われる女性は、40代前半位だろうか。
もうしばらくすると、ぞろぞろと並び始める。
前の方はいかにも常連の御婦人方。
一人で来ている方が多く、列に並ぶと途端に常連さん同士で会話が始まる。
少しずつ列は長くなり、開店直前になると20人以上が並んでいただろうか。

定刻になるとシャッターが開かれ、皆さん一斉に中へなだれ込む。
中に入ると、左手に券売機二台、右が下足箱になっていて、狭いながらもスロープになっていて、バリアフリーに対応している。
新しいタイプのロッカー風の下足箱に靴を入れて、鈴の付いた鍵を抜く。
この時、特に常連さんの女性陣は凄まじいスピードで中へと入って行った。

少し乗り遅れた感があったが、間違えないように券売機を眺める。
さすが浅草の超有名銭湯、券売機の説明書きが日本語、英語、韓国語、中国語と、なんと4カ国で書かれている。

サウナに入りたかったので、
『大人入浴料&サウナ&手ぶらセット800円』
を購入。
入浴料金の他にもレンタルのタオルや小物の販売等があり、手ぶらで来ても全て揃うようになっている。

券を買って中に入ると、すぐ正面がフロントになっていて、女性二人で手際よく対応してくれた。
渡された手ぶらセットはタオル、カミソリ、歯ブラシが手提げ袋に入っていて、濡れたタオルをそのまま持ち帰る事ができるようになっている。
お遍路のスタンプは後回しにして、急いで左手の男湯へ。
脱衣所はとても広く、全体的に木目で清潔感がある。
ここは全て鍵付きロッカー式になっていて、ある程度大きな荷物にも対応しているようだ。
その他脱衣所には洗濯機一台、血圧計、フットマッサージ等が備え付けられている。

サッと服を脱ぎ、手ぶらセットを手にいざ風呂場へ。
券売機やフロントで、もたもたしているうちに数人に追い抜かれ、風呂も先を越されたかと思っていたが、なんとか一番乗りで風呂場に入れた。

風呂場は脱衣所から入ると、正面に大きな大きな富士山のタイル絵。
左手に露天風呂と水風呂の出入り口があり、
左正面角から浅湯、マッサージ湯、電気風呂が並んでいる。
カランは左に4、鏡付きコンクリート製の島カランが6ずつ、右壁沿いに7、正面にも少し狭く見えたが3箇所ほど付いている。
雰囲気は、完全にスーパー銭湯。

まず先に身体によくかけ湯をする。
そして他には目もくれずに目の前の風呂へ入る。
よかった、思いがけず蛇骨湯の一番風呂に入れた。
直後から続々とお客さんが入ってくるのが見えたので、すぐに出て次のメインである露天風呂へ。
露天風呂もあまりゆっくりはせず、他の人が入ってくる前に一度出る。

ここ蛇骨湯は、『黒湯』と呼ばれる立派な温泉で有名である。
その上驚きなのが、各風呂はもちろん、水風呂も、カランから出るお湯もシャワーの水も、全て自家源泉の温泉なのである。
そのため洗面器にお湯を溜める時も、薄く茶色かかったお湯が出てくる。

島カランを陣取り、頭を洗い身体を洗い、髭を剃り、歯を磨く。
公衆浴場のカランから温泉が出てくるって、なんだか贅沢な気持ちだ。
身体を洗っているうちに、風呂場は一気に満員状態、中には外国人の方も。
やっぱり混む前に先に入っておいて良かった。

身体を洗い終え、改めて浅湯から入ろうとするも、満員。
マッサージ湯も、電気風呂も、満員。
ある程度身体が温まっているので、お湯には後でゆっくり浸かるとして、先にサウナへ。
サウナ室内は二段になっていて、7人位が定員位。
普通のドライサウナで、温度はちょうど100度。

こちらも中に入るとすでにほぼ満員。
少しつめてもらって座るも、こうも混んでると居心地が悪い。
公衆浴場にしては珍しく、サウナ室内にテレビが設置されていた。
程よく汗をかいたら水風呂へ。
露天風呂があるドアの向こうには、先ほど入った露天風呂の他に水風呂が設置されている。
正面に手すりがあり、丸椅子に座り少し休めるようにもなっている。
その手すりの先には岩山が造られていて、手すりの下には小さな池があり、そこには多くの鯉が泳いでいる。

このスペースは露天風呂というより、吹き抜けに屋根が付いているような感じで、雨が降っても心配なく入れるようだ。

左手にある水風呂の温度は14度と、熱くなった身体を一気に冷やしてくれる温度になっている。
もちろん、この水風呂も黒湯。
ここで少し黒湯の独特な匂いを感じた。

水風呂から出て椅子に座り、鯉を見ながら少し休憩。
なんかどこかの旅館に来たみたいだ。
いや、温泉旅館にも鯉を見ながら露天風呂ってなかなかないかも。

目の前にある露天風呂が空いてきたので、改めて入る。
温度は40度と、熱湯好きとしては少し物足りなさはあるが、ゆっくり浸かるにはちょうどいいのかも。
だから皆さん長々と浸かっていたのか。

少しして、内湯も余裕ができてきたので移動する。
内風呂は浅湯〜マッサージ湯〜電気風呂まで大きな1つの湯船になっていて、温度は42度と、誰でも入りやすい温度になっている。

さっき入らなかったマッサージ湯はスイッチ式で、押すと勢い良くジェットが出てくる。
隣の電気風呂はかなりの人気らしく、年配の方が次から次へと入りにくる。
ようやく入れたが、あまりの電流の強さに耐えられず一瞬にして出る。
今のところ、都内の電気風呂は全部入れないくらい電気が強い。

ゆっくり内湯に浸かりながら浴場内を見渡すと、さほど大きくはない銭湯だが本当にお客さんが多い。
外国人の方も何組かいるのを見ると、ガイドブックかなんかにも載ってるのかな?

風呂に一通り入ったら、立ちシャワーを浴びて風呂場を後にする。
入る時は気付かなかったが、フロント横には小さな待合スペースがあり、飲み物の販売もしている。

東京下町のど真ん中、憧れていた老舗銭湯を満喫。
次来るときは湯あがりに一杯、久しぶりに電気ブランで有名な神谷バーにでも行きたいな。
やっぱ浅草って街が大好きだ。

最後に、車に乗り込んで気付く。
やはり蛇骨湯の黒湯には独特の匂いがあり、自分の身体にその匂いがついていた。
それも、自分には少し苦手な匂い。。。

まぁいいや、それでもまた来よう。

今日も、いいお湯でした!!


アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

蛇骨湯

世田谷区祖師谷 そしがや温泉21

祖師ヶ谷大蔵駅近くに車をとめる。
初めて来る町なので、散歩がてらここから歩いて向かうことに。

歩き始めてすぐ、駅前の小さな広場の前を通ると、面白い物を発見。
駅前広場にウルトラマン像が設置されている。
さほど大きくはないが、何も知らない初見のインパクトは凄まじい。
そのまま広場を通り過ぎ、商店街の入り口へ進む。
駅前の商店街の入口にも、一目でウルトラマンとわかるゲートが設置されている。

そしてなんと、商店街の名前も

『ウルトラマン商店街』

後で調べたところ、ウルトラマンシリーズで知られる円谷プロダクションの初代社屋がこの地にあり、『ウルトラマン誕生の地』ということで名付けられたそうだ。

さて、商店街の中へ。

初めて訪れた祖師谷の町は、自分のイメージと少し違い、レトロな雰囲気も残る。
今風の飲食店や酒屋、肉屋等の専門店、スーパー等もあり、この商店街は人も多く活気がある。

ここは車道と歩道の境がない、昔ながらの商店街。
商店街は歩行者専用ではないので車も通るが、通行人が多いのであまり多くの車が通る訳ではない。

商店街を歩くこと数分、見覚えのある建物を発見。
以前テレビ番組でこの銭湯を紹介していた時、曲がり角の目印をなんとなく覚えていた。
商店街からスッと横の道に入ると、少し先に看板を発見。
テレビで見た通りだ。

この時の時刻は午後1時過ぎ。
開店が午後2時なので、もうしばらく歩くことに。
商店街に戻りほんの少し進むと、あの『日本一有名な自転車屋さん』を発見。

そう、その自転車屋さんとは、とんねるずの木梨憲武さんの実家、『木梨サイクル』のことである。
一階が自転車屋、二階が小さなカフェスペースと、木梨サイクルのグッズを販売している。

ここで買い物をしているうちに開店時間が近くなる。
せっかくだから一番風呂に入りたいと思い、早めに向かうことに。

銭湯に戻ると、開店までまだ15分もあるというのに既に列ができている。
高齢の方、若者同士、お子様連れの方までいる。

建物の横には提携駐車場と駐輪場。
どうやら風呂に入ると駐輪場が無料になるようだ。
次回伺う際はここに駐車しよう。

建物の外観はというと、銭湯とは思えない、何かの施設のような外観。
コンクリート製タイル張り三階建ての建物は、一階が銭湯、二階から上がマンションのような感じに見える。
実際マンションなのかは定かではないが、一家族が住むにはどう考えても広過ぎだろう。

エントランスは数段階段を下った所にあり、自動ドアを入ると三台の券売機がある。

開店を待つお客さんは既に20人以上。
午後2時の開店と同時に、二箇所の自動ドアがスタッフの方により開かれると、皆さん一斉に券売機へ。
一番風呂を目指すお客さんに加え、一台の券売機が壊れているので余計混み合う。

【大人入浴料+サウナ+大小タオル付き】
セットで680円の入浴券を買い、建物内へ。

ちなみに、東京都の入浴料は一律460円と決められているので、
サウナと大小のタオルで220円。
タオル付きでこの金額なら全然安いかも。

履物を下駄箱(古いタイプではない)に入れ、フロントに入浴券を渡すのだが、フロントには三名の女性がおり、各自テキパキと動いてお客さんを誘導している。

入浴券を渡すと、タオルが二枚入った手さげとロッカーとサウナの鍵を渡してくれる。
『髭剃りは要りますか?無料ですよ』
と嬉しいサービスも。

さて、ウキウキしながら脱衣所へ。

脱衣所は想像していた通り、明るく広い。
脱衣所を囲うようにロッカーがあり、渡された鍵の番号のロッカーを使用する。

ゆっくり眺めている余裕はないので、急いで服を脱ぎ、いざ風呂場へ。

ガラス戸を開け風呂場へ入ると、いきなり正面にかけ湯が。
小さな小さな2つの湯船には、手桶も用意されている。
2つの湯船は用途が異なり、

左↓
【かけ湯 入る時身体に1〜2はいかけて下さい。】

右↓
【かけ水 出る時身体に1〜2はいかけて下さい。】

と書かれている。
もちろんかけ湯をしてから風呂場へ。

辺りを見渡すと、広さと明るさを感じた。
残念だが、既に一番風呂に浸かっている方も数人。

風呂場は縦長の造りをしていて、天井はさほど高くない。
ペンキ絵やタイル絵もないのだが、奥の壁の上部、風呂場のどこからでも見える所に大きなテレビが付いている。

左壁沿いにはカランが並び、一番手前と奥には立ちシャワーが付いている。

島カランは珍しく、壁沿いと平行に縦長のカランではない。
横に3つカランが並び、鏡付きではあるが対面式島カランになっている。
それが確か4島、合計30以上のカランがある。

椅子と洗面器は、よくある入口付近に重ねてあるのではなく、ここはカラン1つ1つに用意されている。
嬉しいことに、ここにはシャンプーやボディーソープ等も備え付けであるので、手ぶらで来た自分にとってはとても嬉しい。

サッと身体を洗ったら、いざ湯船へ。
湯船は右壁沿いに並んでいて、数が多い。
風呂は大きく分けて4つある。

まずはこちらの銭湯の目玉である黒湯へ。
こちらの黒湯はもちろん温泉で、地下から汲み上げているそうだ。
色は茶褐色、少し独特なにおいも感じる。
温度も42〜3度で、下からボコボコと気泡が出ていて、大きさは3人入れば満員位。

隣には同じく黒湯の電気風呂。
これはどこにでもよくある電気風呂で、どうにかすれば2人は入れるかな。
いつものような軽い気持ちで入り、勢い良く座った途端、唸り声とともに身体がそっくり返ってしまった。

電気の強さがハンパじゃない。。。

今までも、強い所もあれば非常に弱い所もあった。
もちろん、強い所でも入れないほどではなかったが、ここは違った。
電気の出ている所から1番身体を離した状態でないと入れない。
思い切って近づくも、身体が拒否する。

後から入ってきたおじいさんは、余裕の表情で入っている。
残念だが、ここの電気風呂は身体に合わなかったようだ。

次はシルキー風呂へ。
こちらは白湯にミクロバイブラ(超細かい気泡)が出ていて、白く濁ったような色になっている。
おそらく2人用で、こちらは温度が低めに設定してある。
ゆっくり浸かる柔らかなお湯が最高に心地良い。

次は1番大きな風呂、白湯へ。
こちらは軟水の上、トルマリンまで使用しているらしい。
自分にはよくわからないが、健康促進にはとてもいいそうだ。
ここは6人位入れる位の大きさ。
あんまりゆっくり入ると少しのぼせそうなので、少し休憩しよう。

ここには外にプールが付いている。
それを知っていたので、せっかくだからプールに入ってみよう。
向かって右側、黒湯とシルキー風呂の間にガラス戸があり、サウナの鍵を使って外に出る。
(一応)屋外プールは、横2M、長さ10M位だろう。
子連れのパパさん達が数組いて、水中メガネを付けたお子さんと遊んでいる。
メガネを付けていようと、ここは銭湯。
もちろんみんな裸である。

真夏の温水プールに、しかも裸で泳いでみたかったが、1人でそこに入れる勇気が無いので諦めました。
季節を変えて、絶対リベンジだな。

プールサイドにはこれまたオシャレなジャグジーまで付いている。
ここのお湯はどうやら日替わりらしく、この日のお湯は【レモングラス&グレープフルーツ】だった。

これも凄い入りたかったが、こちらもプール同様勇気が無く、諦めた。

気を取り直して、室内のサウナへ。
サウナは向かって真っ正面のテレビの下に3つあり、右から普通のドライサウナ、水風呂を挟んで低音ミストサウナ、そして今回目玉の冷凍サウナがある。

ドライサウナの室内は10人位は入れる位で、思っていた以上に大きい。
100度弱位の温度でしばらく汗をかき、外に出る。
手桶を使い、水風呂の水を数杯頭からかけて汗を流す。
ここで水風呂へは入らず、冷凍サウナへ。

この世にも奇妙な名前のサウナ、ご存知でしょうか?

【冷凍サウナ】

その名の通り、冷凍のサウナなのです。

入口が二重になっていて、中に入るとまさに冷凍庫。
マイナス5度程のこの部屋は電話ボックス位の大きさで、1人が立ったまま入るようになっている。

初めて入る全裸の氷点下の世界。
身体からあり得ない程の湯気を放っている。
しばらくすると汗が止まり、身体の余熱が取れてくる。
2〜3分ほど過ぎると、今度は皮膚が締まってくるのがわかる。

いいね、冷凍サウナ。
好きになりました。

自分は現在、公衆浴場を回っているが、いわゆるスーパー銭湯では、名前は違えど氷点下の部屋があるのは珍しくないらしい。

この部屋目当てに高いスーパー銭湯に入りに行くのも悪くないかも。

この後、

ドライサウナ

少し水風呂

冷凍サウナ

休憩

を何度か繰り返し、ミストサウナをスルーして風呂場を後にする。

最高のサッパリ感を得た風呂上がり、着替えるのはもちろんさっき買ったばかりの木梨サイクルのTシャツ。

脱衣所を出ると、来た時は見る余裕が無かったが、フロントの奥に休憩所が設けられている。
自販機、椅子とテーブル、テレビ、血圧計、マッサージチェア等、休憩所で欲しい物は大体揃っているようだ。

ずっと気になっていて、都内最初の風呂はここと決めていた。

来たら最高だった。

もちろん、また来よう。

今日もいいお湯でした!!




アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

そしがや温泉21

金沢区六浦 亀遊館

場所は六浦。国道から一本入り、さらに住宅街に入るとすぐに見えてくる。

まわりは場所のわりに静かな住宅街で、裏道添いにある銭湯。

しばらくの間外観を眺める。
ここは立派な破風屋根があるのだが、その破風の前に後付けのようなタイル張りのエントランスがついていて、どうみても増築したような造りをしている。

エントランスの外には駐輪場、建物両側にはコインランドリーが併設されている。


さて、中に入ろう。


ここは珍しく、入口に暖簾がかかっていない。
そんな銭湯が今まであったかな?と思うくらい、暖簾が無いのは珍しい。

そしてもう一つ、非常にレアな物を発見。

それは『傘用ロッカー』。

想像していただきたい。
よくある傘たては、畳んだ傘を立てておき、首のあたりにカギをかけるのが主流。

しかしここは違う。

一見、普通の下足箱に見える。
開けてみると、小さな穴が見えるだけ。
その小さな穴に傘をさし、扉を閉めて鍵を抜く。
小さく見えるが奥行きの長い傘用ロッカー。
映像や写真では見たことがあったが、実際目にしたのは初めてだ。
古い錠前は定番の『サクラ』。

靴を脱ぐ前からニヤニヤしてしまった。


さて、靴を下足箱へ。
傘用ロッカーのレトロ感と違い、下足箱はよくスーパー銭湯等にある100円玉を入れて鍵をかける、新しいタイプの下足箱。
もちろん帰る際に100円は戻ってくる。

中に入ると、こちらはフロント形式になっている。
フロントの向かい側に券売機があり、そこで入浴券を購入するようだ。
券売機の脇には飲み物や小物等が売っている。
シャンプーや石鹸等、必要な物が一通り揃っているので、手ぶらで行っても大丈夫なようだ。

前売りの入浴券を持参したので、券売機を使わずそのまま入浴券と下足箱の鍵を手渡す。

フロントでサウナ利用を伝えると、追加料金200円を支払う。
ここはサウナを利用するとハンドタオルがついてくる。
ちなみにもう+100円でバスタオル付き。

タオルとサウナの鍵をもらったら、フロント右側の暖簾の先の男湯へ。

脱衣場の印象はとても広く感じる。
天井もそこそこ高くて、広い洗面台もある。
両サイドにはこれまた100円バック式のロッカーがあり、中心には座りながら着替えられる大きな台がある。

体重計もデジタルだし、なんだかスーパー銭湯みたいだ。

脱衣場を見渡していると、天井のスピーカーから音楽が流れてきた。

それは、

チューリップの『虹とスニーカーの頃』。

この一瞬でハートを鷲掴みにされました。
銭湯に来てこれは最高です。
タイムスリップ感ハンパないです。
もうニヤニヤが止まりません。

服を脱いだらいざ風呂場へ。
風呂場は昔ながらの銭湯を少し改造したような造りをしている。

残念ながら奥の壁にペンキ絵は無く、茶色のタイルが張られていて、鶴?が三羽大きく描かれている。

先に湯船の説明をする。
銭湯のイメージでは、奥の壁に沿って横に湯船があることが多い。
以前訪れた中で異彩を放っていたのは横須賀市鴨居の銀泉浴場。
そこは両側壁沿いにカランがあり、浴場の中心に湯船がある【関西式】の銭湯だった。

さて、ここ亀遊館はどうかというと、その2つの要素をかけ合わせたかのような、そんな湯船の配置をしている。
説明しにくいのだか、奥の壁沿いから【T字】になっている。
手前から円形、マッサージ風呂。
奥左側から電気風呂、座風呂、水風呂。

まず、戸を開けて一番手前にある風呂が、円形の湯船。
4〜5人は入れる、一番大きな湯船だ。

続いてその円形の湯船の奥にあるのがマッサージ湯。
座りながら背中、ふくらはぎ、足裏をジェットの水圧でマッサージしてくれる。
ここに入れるのは2人のみ。

続いて、奥の壁沿い左側にある電気風呂。
こちらの電気風呂は、今年に入ってからの新設の風呂だそうだ。
確かにここだけタイルがとても綺麗だ。
そしてここの電気風呂の電気の強さは過去最高。
いろんな電気風呂に入ってきたが、ここの電気風呂は電気が走ると身体がグッと硬直してしまうほど強い。
電気風呂が好きな方にはおすすめします。

続いて奥の壁沿い中央。
こちらは座風呂となっており、座り方は前出のマッサージ風呂と同じで、こちらも2人のみ。
少し後ろにもたれて座り、ジャグジーのような気泡を楽しみながら入れるようになっている。

続いて奥の壁沿い右は水風呂。
こちらは後ほど説明する。


カランは両側壁沿いに取り付けられていて、左壁沿いに9、右壁沿いに6。
マッサージ風呂の裏に3、入口のガラス戸の脇にも3つある。
もちろん、昔ながらのカランだ。


ケロリン桶を使ってサッと身体を洗い、今説明した順番で湯船に入る。

さて、注目したいのは温度だ。
ここの風呂は、全体的にぬるめの41度ほど。
個人的には少し物足りないが、長く入っていられる温度だ。

でもやっぱり温度に物足りなさを感じながらも一通り入り、身体を拭いたらサウナへ。
サウナは風呂場に入ってすぐの右奥にある。
サウナ室の前にはとても小さな水風呂があり、ケロリン桶が1つ置いてある。

サウナ室内は2段になっていて、最高10人位は入れるだろうか。
ここにもスピーカーが設置されていて、ここではスピッツが流れている。
注目の温度はなんと114度。
こちらのサウナの温度は、ぶっちぎりで過去最高の温度だ。
元々あまり長く入らないタイプだが、ここはとてもじゃないが長くなんて入っていられない。
なにより、入ってすぐに全身から汗が噴き出す。

どうにかロビンソンを最後まで口ずさみ、水風呂へ直行。
サウナの外の水風呂ではなく、奥の壁沿いにある水風呂へ。
頭から水をかけて汗を流し、大きめの水風呂へ入る。
こちらの水風呂は井戸水とあって、この季節でもずいぶんひんやりしている。
水風呂には珍しく、下からボコボコと気泡も出ている。
汗だくの身体を引き締めてくれる、最高の水風呂だ。

風呂とサウナと水風呂を2度楽しんだところで風呂場を後にする。

入る時は気がつかなかったが、脱衣場に小さな小窓がついている。
この小窓はフロントと繋がっており、何か必要な物があった場合、ここから商品を買うことができる仕組みになっている。

風呂上がり、ご主人に建物について聞いてみた。
昭和17年にできた亀遊館は、昭和41年に現在の風呂場を増築し、更に昭和62年に現在のエントランスやフロントがある建物を増築したそうだ。

古い建物だが新しさも見え、掃除が行き届いている非常に清潔感のある風呂でした。

ここはお子様連れでも楽しめると思いますので是非。
土日祝日はロビーで指圧整体もやっているそうです。


今日もいいお湯でした!!


アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

亀遊館

久里浜 万葉湯

電車で訪問。
京急久里浜駅から徒歩2分ほどで到着。
駅裏手の踏切を渡ってすぐの場所にある今回のお風呂は、車通りも多く、看板も目立つ。
しかし大きな通りではないので、通らない人は知らない所だろう。
道路沿いに看板があり、風呂の種類や入浴料、営業時間等が書かれている。
建物の前は駐車場になっており、10台位が駐車できるようになっている。
建物は二階建てで、外観は完全にスーパー銭湯のようだ。
建物上部には『やすらぎの湯 万葉』の文字が幻想的にライトアップされている。
正面の入口は自動ドアになっていて、中に入ってすぐに下足箱がある。
建物に似合わず、下足箱は昔ながらの木の鍵だ。
広いエントランスも、まさにスーパー銭湯そのもの。
正面にはフロントがあり、フロント左側には2メートルを越すであろう大きな古い振り子時計。
左奥のスペースにはマッサージチェアーが置かれている。
こちらの支払いは、横須賀の銭湯唯一の券売機。
二台ある券売機のうち一台が故障中だったので、稼働しているのは一台。
よくラーメン屋とかにある、よく見かける券売機。
この券売機が非常にわかりにくく、どれを買ったらいいのかわからなかったのでその先にあるフロントの女性に教えてもらった。
入浴料470円と別料金のサウナ250円(バスタオル付き)で720円。
フロントに入浴券と下足箱の鍵を渡すと、指定されたロッカーの鍵と、サウナに入るための白い鍵のような物を渡してくれた。
ここは別料金を支払った客しかサウナに入れない様に工夫がしてあるようだ。
フロントの方から
『今日は下が男湯になります』
と言われ、よく理解ができなかったので聞いてみると、男湯と女湯が日替わりで入れ替わるそうだ。
この日は一階が男湯、二階が女湯。
今回は入れなかったが、二階には檜風呂があるそうだ。
一階の風呂場はフロントのすぐ右脇にあり、二階へは階段かエレベーターで上がれるようになっている。
脱衣所へ。
暖簾の先は多くのお客さんがいる。
脱衣所もまさにスーパー銭湯。
ロッカーは縦に三段、数も相当多い。
背負っていた大きなリュックを見ていたのだろう、下段の大きめのロッカーを使わせてもらった。
他にも荷物を仮置きできる棚もあり、棚の中には小さな脱衣籠がある。
脱衣所内にはジュースや牛乳が買える自販機もあり、脱衣所内で飲めるベンチスペースもある。
服を脱いだらいざ風呂場へ。
ここでの第一印象は、まず人の多さ。
脱衣所でもかなりの人数がいたが、風呂場でも凄い人数。
脱衣所合わせてざっと20〜30人位か。
週末の夕方だったからからか、今までの銭湯とは客層も全く異なる。
ここはとにかく子供が多い。
親子連れも、子供達だけで来ている中学生位の子もいる。
もちろん大人の方も多いが、年配の方がずいぶん少ない印象。
風呂場は床も壁もタイルで、タイル絵の類は無い。
ここは銭湯でも健康ランドでもなく、どこかの温泉ホテルの大浴場のような造り。
天井は低いがとても広く感じる。
ガラス戸を開けた正面に大きな風呂があり、左奥にカランが並んでいる。
入ってすぐにあるステンレス製の棚からケロリン桶と椅子を持ち、カランを陣取る。
この辺は銭湯らしい。
カランは少し変則的な並び方ではあったが、20ヶ所位。
全てにシャワーと鏡が付いている。
全体的に綺麗だが、気になる所が。
無人のカランに椅子と桶、場所によっては洗面道具が放置されている所が多い。
通常、銭湯ではカランの場所取りは禁止されている。
空いてる時は大丈夫だが、混雑時は身体を洗い終えたら洗面道具を置く棚(だいたいどこにでもある)に荷物を置き、桶と椅子を返しておくのが銭湯のマナー。
子供も来る所なので仕方ないが、ルールはルール。そこは守ってもらいたい。
カランまわりは隅々まで掃除が行き届いており、とても使いやすい。
いつも使うカランよりいくらか湯量が多く感じる。
身体を洗い終えたら湯船へ。
湯船は3つ。
大きな風呂、露天風呂、水風呂。
まずは1番大きなメインの風呂に入る。
広い浴槽は大人数でも浸かれるようになっていて、備長炭が積まれた口からお湯が湯船に注がれている。
浅く造られた風呂は41〜42度位とぬるめ。
同じ浴槽の中には区画が分かれていて、ゆっくり浸かれる場所と、電気風呂、座るジャグジー、立って入るマッサージ湯等がある。
これもスーパー銭湯のような造り。
他所と比べるとずいぶんぬるく感じるが、子供でもゆっくり浸かれるようになっている。
サッと一通り入ったら次へ。
続いてはカランの先にある露天風呂へ。
戸を開け、外に出ると意外と広い。
銭湯の露天風呂といえば、戸を開けた先にすぐ浴槽で、2〜3人入れば満員位の大きさが多い中、ここはカランが2つあり、外気浴ができる位の余裕もある。
湯船も大きく、大人7〜8人は余裕で入れる位の大きさ。
入ってみると、内湯よりも温度が低い。
温度計は40度を少しだけ下回っていて、熱い風呂に慣れている私にはどうしても合わず、すぐに出てしまった。
次はサウナへ。
サウナに入るには、フロントでもらった『鍵』を使うのだが、初めてなので入り方がわからない。
プラスチック製の白いフックのような鍵を縦長の鍵穴のような所に挿すが、どうしたら開くのかがわからず、暫くの間入れなかった。
困っていたら、中にいた先客の方が中から開けてくれた。
どうやら白い『鍵』を穴に挿し、鍵穴にフックのように引っ掛けてそのまま引っ張るだけだったようだ。
難しく考えたのが恥ずかしい。
サウナ内の温度はちょうど100度。
L字二段のサウナは広めに造られていて、10人は余裕で入れる大きさ。
座面や床のスノコ等は新しく、サウナ内もとても綺麗。
大きな室内の割に時計は無く、五分計の砂時計が2つ。
風呂場には先客が多い中、サウナを利用する客は意外と少ない。
気持ちよく汗をかいたら水風呂へ。
水風呂の温度は19度と、水風呂にしてはかなり高め。
もっと冷たい水風呂に慣れているが、たまにはゆっくり入れる水風呂も気持ちいいもんだ。
サウナと水風呂を3セット入り、風呂場を後にする。
湯あがり、フロントの方に二階に軽食コーナーがあると聞き、エレベーターで二階に上がる。
エレベーターを降りるとすぐ目の前に休憩所がある。
そこには畳の座敷にテーブルが置かれていて、普通の蕎麦屋さんのような感じ。
ここも券売機で精算らしい。券売機の隣にはアイスの自販機も。
軽食コーナーといっても飲み物、かき氷、ラーメン、そば、うどん、ご飯物まで揃っている。
湯上りに欲しい物は一通り揃っているようだ。
ここはいい意味で銭湯らしくない銭湯だと思う。
家族で、仲間で、のんびり過ごすには最高の場所かな。
個人的にはお湯の温度が低いのは物足りないが、家の風呂と同じと思えば問題ない。
今日もいいお湯でした!!

アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

横須賀市久里浜1丁目6
癖す

追浜東町 アクアスポットニュー松の湯

車で訪問。
今回訪れたお風呂は、追浜駅前の商店街から山の方に少し入った商店街沿にある。
同じ松の湯という名前は安浦にもあるが、こちらは『アクアスポットニュー松の湯』。
一階が駐車場とコインランドリー、二階が銭湯と銭湯経営のカフェ、三階から上が居住空間(マンション?)と、こちらはいわゆるビル銭。
一階の駐車場は10台ほどのスペースがある。
外階段を上ると喫煙スペースがあり、目の前が男女共用の下足箱がある。
かなりの人数が入っても大丈夫な下足箱の数。
中に入るとカウンターがあり、カウンターの前には広い待合スペースがあり、椅子とテーブルとテレビが置かれている。
待合スペースから入れるカフェもあり、ここはもうスーパー銭湯のようだ。
カウンターで入浴料470円を支払うが、ここには追加料金でサウナも入れる。
サウナ利用客には大小のレンタルタオルが付いてくるが、追加料金は300円かかる。
ずいぶん強気な価格設定だが、ここは期待するとして合計770円を支払う。
男女別の暖簾の先はスーパー銭湯のような脱衣所で、全てロッカー式。
体重計はデジタルだが、ドライヤーはコイン式(20円)と、レトロ感も持ち合わせている。
壁にはポスターが並び、
『長生きしたけりゃ銭湯だぜ!!』と大きく書かれたポスターも。
インパクト抜群、これ欲しい。
風呂場のガラス戸を開けると、まず感じたのは塩素の匂い。
臭いと思うほどではないが、他所の銭湯にはなかった匂いなので、ちょっと気になる。
全体的に白を基調としたタイルが貼られている。
風呂場全体が大量の湯気で覆われていて、雰囲気はバッチリだ。
ペンキ絵やタイル絵の類は無く、風呂場の造りも銭湯というよりサウナ施設や健康ランドのようなイメージ。
ここはとにかく綺麗。
脱衣所も風呂場も素晴らしい。
カランは左側の壁沿に8つ。
中心に島カランは対面で5つずつ、計18。
こちらの島カランはシャワーも鏡も付いている。
洗面器はケロリンと同じ形、同じ色だが何も書かれていない。
カランを陣取り身体を洗う。
変わったことはないが、カランまわりもとにかく綺麗だった。
こちらの湯船は種類が豊富。
寝湯、バイブラ湯、うたせ湯、電気風呂、露天風呂、水風呂。
そのうち寝湯、備長炭入りバイブラ湯、うたせ湯、電気風呂は1つの湯船で繋がれている。
まずはバイブラ湯、一番普通の風呂っぽいから先に入ることにする。
こういう風呂はあんまり熱くないことが多いが、ここは熱めになっている。
温度計は42度だが、確実にそれ以上の温度だ。
バイブラといってもいつもの細かい気泡ではなく、大きなコブ状の気泡が数カ所から出ている。
気泡の勢いと波が強く、肩まで浸かっていると顔まで波がくる。
残念ながらゆっくり浸かれる風呂ではないので、他の風呂に移動する。
うたせ湯は、天井付近から下に向かって大量のお湯が放出されていて、そのお湯を頭や肩等に当てるマッサージ湯的なもの。
立って入り、まわりは飛び散り防止のパーテーションで囲まれている。
これは今の気分には合わず、すぐに移動。
電気風呂の電気は程よい強さ。
寝湯は3人が同時に入れるが、あまり好きではないのですぐに出る。
この温度で何種類も入っていたらのぼせてしまいそうだ。
少し休むために露天風呂へ。
ここの露天風呂も薬湯になっていて、看板には『生薬』のプレートがかかっている。
3〜4人入れるほどの露天風呂の温度はやはり低めで、気になる薬湯の匂いもあまり感じない。
外気で少し涼んだらサッと入り、身体を拭いてサウナへ。
サウナの扉を開けるとまず広さにビックリした。
座る段が三段あり、横に5人ずつ座れる位のスペースがあるので、MAX15人位が入れる位の大きさ。
サウナ内の床も壁もとても綺麗で、こちらのサウナはガス遠赤外線サウナとしており、温度も90度に設定してあるそうだ。
しかし温度計は96度ある。
5分計の砂時計をひっくり返し、中段に腰掛ける。
壁にはガス遠赤外線のうんちくが書かれていて、他のサウナとの違いを強調している。
しかし他との違いは自分にはわからず、普通に汗をかき、水風呂へ。
水風呂の大きさは他所と変わらない2人程度の大きさ。
サウナの大きさからすると少し小さく感じるが、15度の水温はちょうど入りやすい。
水風呂でキュッと身体を締めたら、身体を拭いて一度脱衣所で休憩。
少し休み、バイブラで身体を温めなおして二度目のサウナへ。
私が身体を洗っている時から他のお客さんがサウナに入った様子はないのだが、何故か2回目は温度計が100度を指していた。
何故突然4度も上がったのか?
今回はサウナ2セットで風呂を出る。
フロントの前にあるカフェの営業時間は18時までらしく、どんな感じの物を提供する店なのかが気になるが、そこはまた次回。
湯あがり、車に乗ると身体の匂いが気になる。
塩素っぽいなと思っていたが、これは間違いなく薬湯の匂いだ。
この匂い好きじゃないのに、またやってしまった。
前にも思ったが、漢方系の薬湯は今後なるべく控えよう。
今回の銭湯は、正直銭湯と言っていいのかわからなくなるようなお風呂でした。
銭湯と言うより、限りなく健康ランドやスーパー銭湯に近い風呂だと思う。
入れ替わりで沢山のお客さんが出入りしていて、なかなか賑わってました。
トータルでは気持ち良かったが、ゆっくり入れるフラットな白湯も欲しかった。
今日もいいお湯でした!!

アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

横須賀市追浜東町3丁目47

久里浜 梅の湯

電車で向かう。
京急久里浜駅下車徒歩1〜2分、ほぼ駅前である。
久しぶりに久里浜の駅前を散歩しようとしていたが、すぐに着いてしまった。
裏道沿いにある梅の湯さんは、建物の側面を通って正面に回るようになっていて、建物脇には駐車場が数台分用意されている。
しばらく立ち止まって建物を見ていると、駐車場に停まった車から若い女性が降りてきた。
その女性は1人で銭湯の方に行き、女湯に入っていった。
若い女性が1人で車で来る銭湯って、なかなかないかもしれない。
建物は昔ながらの銭湯といった感じで、煙突も立派。
銭湯に入る前に、気になる物を発見。
建物の正面にも、側面の駐車場にも、あちこちに蛇口が付いていて、明らかに不自然な数の蛇口が設置されている。
もしかしたらここは井戸水の銭湯なのかな?
雨が降っていたので、暖簾をくぐってすぐの傘立てに傘を預け、木製の鍵を抜く。
向かって右手の男性用の下駄箱に履物を入れ鍵を抜いたら中に入る。
硬い戸を勢い良く開けたら引き戸に手を挟むというハプニングが発生。超痛い。
悶絶していると番台にいる高齢の女性が心配そうにこちらを見つめている。
かなりの痛みに耐えながら笑顔で入浴料470円を支払う。
番台の方から貴重品を預けることを強くすすめられたので、貴重品を預けることに。
番台脇にはガラスケースがあり、入浴に必要な物が各種置かれている。
ここはトランクスやTシャツ、靴下、整髪料まで揃っている。
なんと整髪料はポマードだ。
脱衣所にはテーブルと椅子が置かれている。
ここのところ伺う銭湯には椅子とテーブルがあることが多いが、ここは簡易的な小さなパイプ椅子。
大きな鏡、マッサージチェアー、有料ドライヤーもあり、昔ながらの脱衣所だ。
しかしこの脱衣所には一つだけ他所と大きな違いがあった。
風呂場に向かって右の壁に、サウナの扉を発見。
覗いてみるとやはりそこはドライサウナ。
増築したのだろう、サウナから出た客は汗をかいたまま脱衣所を通って風呂場へ行かなくてはならないようだ。
風呂場とサウナの間の床には何重にも重ねたマットが敷いてある。
張り紙にサウナ100円と書いてあったので、せっかくなので入ることに。
財布を預けていたので少々面倒ではあったが、追加料金を支払いサウナ用の大きなタオルをもらう。
服を脱衣籠に入れたらいざ風呂場へ。
ガラス戸を開けると第一印象は、全体的にとても明るく綺麗。
天井が高く、日中だからか本当に明るい。
奥の壁はタイルで、大きな絵は無くタイルに小さな木の絵がプリントされている位。
壁全体に薄いグリーンのタイルが貼られている。
カランは15人分ほど。
やはりどこの銭湯もこれくらいはあるようだ。
先客は5人ほどいて、どなたも私よりずっとお年を召した方々。
カランを陣取り固定シャワーを浴びようとすると、シャワーの温度がとても低い。
ぬるいお湯じゃなくて暖かい水みたいな感じ。
お湯になるまでずっと出しっ放しで腕を組んで待っていたら、自分の後ろの方が同様のリアクションをとっていた。
その男性は70歳前後で、スキンヘッドで背の低い細身で小柄の方。
銭湯に来ると必ず1人はいるタイプ。
ただしその方は彫り物がハンパじゃない。
顔はいい人そうなんだけど、やっぱり刺青ガッツリの方は見方を変えてしまう。
結局待てなくて下のカランから洗面器に溜めたお湯を使い身体を流す。
ここは壁、床、カランまわり、湯船のタイル、どこを見ても綺麗だ。
過去に訪れた銭湯のどこよりも清潔に感じた。
流しにくかったが身体を洗い終え、湯船へ。
湯船は2つあり、左が深湯、右が浅いお湯で、深湯は普通の風呂。
浅いお湯の左半分は壁から勢いのあるジェット、右半分は下から気泡が出ている。
温度計は46度を指している。
タイルがここまで綺麗だと、お湯もいつもより澄んで見える。
本当に綺麗なお風呂だ、入り心地も最高。
久しぶりに浴槽の角に座り、両手を広げ浴槽の縁に手を置いてみた。
もちろん頭に手ぬぐいが乗っている。
天井を見上げ、大きく息を吐く。
最高。本当に気持ちがいい。
他の常連さんが入る際、上島竜兵のようなオーバーなリアクションをしている方を見た。
ホントに辛そうにしていたその方は、我慢できずに水を出す。
それを見ていた前出の刺青の常連さんが止めに入る。
その方曰く、普段はもっと熱いのだとか。
かわいそうだなと思って見ていたが、その男性、なんと持参してきたアカスリを浴槽内に入れている。
さすがに私もそこは見て見ぬふりはできず、意を決して注意した。
2人に注意されたその男性は、大人しく真っ赤な顔して熱い風呂に浸かっている。
少しかわいそうな気になった。
でもやはり、
① 入浴前に下湯を使う。
② タオル等を浴槽内に入れない。
③ 体を拭いてから風呂場を出る。
誰であれ、最低でもこれ位は守っていただきたい。
身体を温めたら体を拭いて脱衣所経由でサウナへ。
サウナの扉を開けて中に入ると、4人位は座れる位の小さな木製のサウナ、こちらもとても綺麗だ。
しかし入ってびっくり、温度はなんと75度。
開店直後だったから温まりきってないのか、さすがにぬるすぎる。
室内の上の方はまあまあだが、足元は常温かな?って位。
一応汗をかくけど物足りない。
サウナに期待していただけに、少しガッカリしてしまった。
入ってる間に80度まで上昇するが途中で飽きてしまったので、なんとか汗を出し外に出る。
脱衣所を通り風呂場に戻り、水風呂は無いので水のシャワーを浴びる。
ここには水専用立ちシャワーが2つついていて、こちらもすごく綺麗なので、きっとサウナと同時期に設置したのだろう。
身体を締める為に水を浴びるが、その水が相当冷たい。
普通の水道水?もっと冷たい?
とにかく、かき氷をそのまま浴びているような感覚。とにかく冷たい。
ひょっとして、外の井戸水か。
その後また風呂に入り汗をかき、水浴びをして身体を拭いてから脱衣所へ。
脱衣所には冷蔵庫があり、牛乳等各種飲み物が冷やされている。
ここはビールもあり、銘柄もサイズも豊富だ。
電車だったのでここで一杯飲みたかったが我慢して銭湯を後にする。
銭湯を出る時、ちょうど入口で入れ違いで入っていった1人の女性も、とても若い方だった。
昔ながらの風情を残し、ここまで綺麗に清潔な銭湯を保っているのだから、女性1人でも安心して利用できると思う。
サウナの温度さえ良ければほぼ満点の銭湯でした。
あとシャワーの温度も。
また行こう、今度は夜にでも。
今日もいいお湯でした!!

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