金沢区六浦東 みなと湯

車で訪問。
今回の銭湯は横浜市金沢区。

横浜市といっても、ほぼ横須賀市との市境にあり、ここは“横浜市最南端”の銭湯。
国道16号を横浜方面へ走ると、国道沿に看板が見えてくる。

入口の看板には『みなと旅館』『みなと湯』と書いてあり、建物は入口から少し奥まった所に建っている。
細道の奥に建物があるのだが、国道から建物までの、ほんの数メートルの小道に注目。
小道のまわりには、国道から隔離するかのように木が植えられていて、小道に沿って大きな岩が積まれている。
素晴らしい。これが銭湯への入口なのだ。

小道を抜けると建物全体が見えてくるのだが、ここの銭湯、他所とは大きく異なる点がある。
看板にある通り、ここは『みなと旅館』という旅館なのだ。
この旅館に併設されているのが『みなと湯』という銭湯で、旅館の宿泊客からすればここは旅館の“大浴場”なのだ。
そのため建物は二つあり、向かって左が銭湯、右が旅館となっている。
旅館の前の駐車スペースに車を止め、銭湯へ。
敷地は思っていた以上に広く、温泉旅館のような雰囲気がある。
銭湯の前には池があり、大きな鯉が泳いでいる。
建物まわりには、なんとも言えない風情がある。
建物は、この辺ではほとんど残っていない立派な破風の宮造り。
しかも瓦屋根なんて、本当に珍しい。
私の記憶が確かならば、瓦屋根の宮造りの銭湯は現在一軒もなかったと思う。
私の記憶が確かならば。
入口正面にはみなと湯と書かれた暖簾。
暖簾(のれん)も、他所は製薬会社等の社名等が入った物が多く、なかなか銭湯の名前入りは見ることができない。
あまりに立派な建物なので、暫くの間風呂に入らず外観を眺めている。
銭湯を巡っていると、不思議と建物と暖簾だけでも楽しむ事ができるみたいだ。
暖簾の外にはもう一つ入口があり、勝手口みたいな出入り口がある。
そこには『マッサージ処』の暖簾がかかっている。
隣が旅館だからなのか?しかし、銭湯にマッサージって、珍しい。
銭湯の暖簾の先はハの字になっており、男女別の下足箱がある。
正面にはマッサージ処の案内の黒板と、以前みなと湯が取り上げられた時の新聞が額に入って飾られている。
ちなみにこの“ハの字”スペース、他所と比べてかなり広く造られている。
右の男湯の戸を開けると、意外に番台ではなくフロント式になっている。
他にも見た事がある光景だが、もともと番台だったのを改造してフロントにしているのではないかと思う。
フロントで入浴料470円を支払い、指定のロッカーの鍵をもらい、脱衣所へ。
脱衣所は思っていた通りの折り上げ格天井で、とても天井が高い。
中の造りを見ても、やはりもともとは昔ながらの番台と脱衣所だったようだ。
無いところにフロントを作った上に、左手の大きな鏡の前には大きなベンチ、脱衣所の中心には二段ロッカー、右側にはマッサージチェアー、ずいぶん新しい大きな全自動ドラム式洗濯機が3台と、色々な物が置かれている為かなり狭く感じる。
照明は、シャンデリアの様な枠が天井からぶら下がっていて、その周りに蛍光灯が6本程付いている。
説明しにくいがそんな感じ。蛍光灯のシャンデリア風。
端っこの方には、現在はおそらく誰も使わないであろう脱衣籠もいくつか置いてある。
服を脱いだらいざ風呂場へ。
今回の第一印象は風呂場の温度だ。
風呂場の温度がとても暖かいのだ。
ヒートショックへの対策なのか、ずいぶん暖かい。
ケロリン桶と椅子を持ち、カランを陣取る。
カランの数は向かって左の壁沿いに6、鏡とシャワーがついてる島カランが対面で5ずつ、右壁沿いに4で、合計20。
その他、右側の脱衣所寄りに、立ちシャワーが一つ付いている。
他にもそれぞれの列の水下の1つがホース付きシャワーで、その他が全て固定となっている。
風呂場は全体的に清潔感があり、もうずいぶん前だと思うが、床やカランまわりのタイルを張り替えてあるようだ。
正面の壁には鷲?鷹?の大きなタイル絵。
このタイル絵がとても大きい。
左側の壁にも山と湖のタイル絵。
この正面のタイル絵、もしかしたら、いや、絶対昔はペンキ絵の壁だったと思う。
この建物で、昭和の時代にこんなに大きなタイル絵なんであり得ない。その頃はペンキ絵が当たり前の時代だ。
でも間違えてたらごめんなさい。
湯船は2つ。
左が深湯、右が浅湯となっている。
まずは深湯。
この湯船も少し改造されており、もともと普通の深湯だったのをマッサージ湯に変えてあるようだ。
湯船の形は変えず、壁側に座れる位の段を作り、手すりを付けて2人用のマッサージ湯。
背中、ふくらはぎ、足裏へジェットが出ている。
温度は、こちらもあてにならない温度計で41度。
体感は45度位あるかと。
右の浅湯も温度は同じで、浅湯の半分からは気泡が出ていて、何故か水中からオレンジ色の光が出ている。
船越の竹の湯も同様の色だったので、何か意味があるのかな?
今度調べるとしよう。
先客は5〜6人程で、意外と皆さん会話がない。
皆さん近所の常連の方ではないのかな?なんて思いながらお湯に浸かっていた。
背中の壁の向こうからは建物のすぐ後ろを走る京浜急行の電車の音。
目の前には50歳位の方がタワシで身体をガシガシ洗っている。
お湯に浸かりながら上を見上げる。
それまで気付かなかったが、天井がとても高い。
昔ながらの銭湯の天井は、湯気抜きの為かなり高く作られているが、ここは平均を上回る高さだ。
色々考えながらのんびりしたところで、いつものように水を浴び、風呂場を後にする。
古い建物は建て替えたりすることが多い中、ここは古い建物の中に新しさを取り入れた、ある意味時代の少し先を行くタイプの銭湯に感じた。
服を着て外に出ると、少しだけ本当に旅館に泊まっているような感覚になる。
ほんの少しの錯覚だが、得した気分。
また来よう。
今日もいいお湯でした!!

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清潔感   
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また来たい度

横浜市金沢区六浦東3丁目1−23

逗子市沼間 あづま湯

車で訪問。
今回は初の逗子市。

横浜横須賀道路逗子インターから約5分、JR東逗子駅からも歩いて行ける所にある。
今回、ネットで見た『東逗子駅から煙突が見える』という情報のみで探しに行くことにした。
駅前の通りを走っていると、建物の奥に青空に向かって立つ立派な煙突を見つけた。
駅前の通りから住宅街に少し入ると、すぐに大きな看板が見えてくる。
入口の看板はとても大きくインパクトがあり、建物の外観の綺麗さに驚いた。
建物に沿って5台分位の駐車場があるので車を止め、暫くの間立派な外観を眺める。
車から荷物をおろす際、開いていた窓の中から女性の声が聞こえてきた。
ここは通り側が女湯。
その女性方の声のボリュームが凄まじく、外にいるのに会話の内容がはっきり伝わってくる。
暖簾のある入口はオシャレな雰囲気で、デザイナーズ銭湯なのかと期待してしまうほど綺麗な造りをしている。
暖簾の先には券売機。
ここの券売機は非常にわかりやすく、シャンプー、髭剃り、歯ブラシまで券売機で販売している。
入浴券を購入したら、すぐ目の前にある下足箱に履物を入れる。
木製の鍵を抜き、建物の中へ。
自動ドアの先は休憩所とフロントになっており、右にフロント、左に待合室兼休憩所。
室内もとても綺麗。
フロントの前には販売している商品がガラスケースの中に綺麗に並べられている。
フロントの女性に入浴券を渡し、脱衣所へ。
フロントを挟み、右が女湯、左に男湯。
暖簾の先の脱衣所は奥行きはあまりなく、天井も低め。
左右にロッカーが並び、中心に3人位が座れるベンチ。
正面ガラス戸の左に洗面台と洗濯機、右に古い体重計。
床も壁も天井も、とにかく綺麗だ。
服を脱いだら風呂場へ。
ここでの第一印象は、薬湯の匂い。
だがそんなに臭くなく、匂い控えめ。
風呂場の形は普通の銭湯の造りをしているが、天井は低い。
窓は開けてあるが、やはり湯気抜きがあまりできておらず、風呂場全体を湯気が覆っている。
ペンキ絵やタイル絵等は無く、タイルに少しイラストが入っている程度。
カランは両側の壁沿いに6ヶ所ずつ。
中心には島カランがあり、鏡ありシャワー無しで、対面5ヶ所ずつ。
カランの合計は22。
その他壁側の脱衣所に近い所に、立ちシャワーが2ヶ所ついている。
開店30分後に入ったからか、一番風呂の皆さんと入れ替えのような形でカランを陣取る。
自分が入った途端に数名の方が出て行ったので少し空いて、風呂場には3名の先客。
カランまわりも綺麗だということ以外、特別印象は無し。
身体を洗い終えたら湯船へ。
湯船は2つ。
左に薬湯、右に普通の風呂。
まずは右の風呂に入る。
この風呂は右3分の1位の位置に、堺をつくる手すりが付いていて、手すりから左が浅湯、右が深湯となっている。
湯の温度は44度。
浅湯に入ると湯加減バッチリ。
2〜3人が入れる浅湯は少し熱めだが入りやすく、リラックスできる。
隣の深湯は1人用で、水中の段に腰掛けて座り、背中、ふくらはぎ、足裏へジェットが出ていてマッサージ湯となっている。
続いて薬湯へ。
赤とオレンジと紫が混ざったような色をしている。
看板にある今日の薬湯には『甘草』の札がかかっている。
自分には聞いたこともない名前だ。
薬湯の温度は低めの40度。
やはりどこも薬湯の温度は低めに設定しているようだ。
匂いも気にならず、細かい気泡に包まれながら湯に浸かると、寝てしまいそうになるほどリラックスできる。
2人入ると満員位の大きさの薬湯は人気があるらしく、1人が出るとすぐに1人入り、常に満員。
長風呂だと嫌がられそうなので、浅湯と薬湯に交互に入り、芯から温まったところで風呂場を後にする。
湯あがり、珍しく休憩所で休むことにした。
フロントの前には大きめのテーブルと椅子があり、テーブルの上には新聞が置いてある。
その他テレビやマッサージチェアー、飲み物の入った冷蔵庫がある。
冷蔵庫から牛乳を取り出し、フロントでお金を払いその場で瓶の牛乳をほぼ一気に飲み干す。
芯から温まった体内にキンキンに冷えた牛乳が注がれる。
言うまでもないが、最高。
暫く椅子に座り余韻に浸り、フロントの女性に挨拶をして銭湯を出る。
今日もいいお湯でした!!
最後に。
現在、逗子市には銭湯が一軒しかありません。
なので横須賀市に続き逗子市も制覇しました。
さて、次はどこ行こうか。

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逗子市沼間1丁目19−11

久里浜 万葉湯

電車で訪問。
京急久里浜駅から徒歩2分ほどで到着。
駅裏手の踏切を渡ってすぐの場所にある今回のお風呂は、車通りも多く、看板も目立つ。
しかし大きな通りではないので、通らない人は知らない所だろう。
道路沿いに看板があり、風呂の種類や入浴料、営業時間等が書かれている。
建物の前は駐車場になっており、10台位が駐車できるようになっている。
建物は二階建てで、外観は完全にスーパー銭湯のようだ。
建物上部には『やすらぎの湯 万葉』の文字が幻想的にライトアップされている。
正面の入口は自動ドアになっていて、中に入ってすぐに下足箱がある。
建物に似合わず、下足箱は昔ながらの木の鍵だ。
広いエントランスも、まさにスーパー銭湯そのもの。
正面にはフロントがあり、フロント左側には2メートルを越すであろう大きな古い振り子時計。
左奥のスペースにはマッサージチェアーが置かれている。
こちらの支払いは、横須賀の銭湯唯一の券売機。
二台ある券売機のうち一台が故障中だったので、稼働しているのは一台。
よくラーメン屋とかにある、よく見かける券売機。
この券売機が非常にわかりにくく、どれを買ったらいいのかわからなかったのでその先にあるフロントの女性に教えてもらった。
入浴料470円と別料金のサウナ250円(バスタオル付き)で720円。
フロントに入浴券と下足箱の鍵を渡すと、指定されたロッカーの鍵と、サウナに入るための白い鍵のような物を渡してくれた。
ここは別料金を支払った客しかサウナに入れない様に工夫がしてあるようだ。
フロントの方から
『今日は下が男湯になります』
と言われ、よく理解ができなかったので聞いてみると、男湯と女湯が日替わりで入れ替わるそうだ。
この日は一階が男湯、二階が女湯。
今回は入れなかったが、二階には檜風呂があるそうだ。
一階の風呂場はフロントのすぐ右脇にあり、二階へは階段かエレベーターで上がれるようになっている。
脱衣所へ。
暖簾の先は多くのお客さんがいる。
脱衣所もまさにスーパー銭湯。
ロッカーは縦に三段、数も相当多い。
背負っていた大きなリュックを見ていたのだろう、下段の大きめのロッカーを使わせてもらった。
他にも荷物を仮置きできる棚もあり、棚の中には小さな脱衣籠がある。
脱衣所内にはジュースや牛乳が買える自販機もあり、脱衣所内で飲めるベンチスペースもある。
服を脱いだらいざ風呂場へ。
ここでの第一印象は、まず人の多さ。
脱衣所でもかなりの人数がいたが、風呂場でも凄い人数。
脱衣所合わせてざっと20〜30人位か。
週末の夕方だったからからか、今までの銭湯とは客層も全く異なる。
ここはとにかく子供が多い。
親子連れも、子供達だけで来ている中学生位の子もいる。
もちろん大人の方も多いが、年配の方がずいぶん少ない印象。
風呂場は床も壁もタイルで、タイル絵の類は無い。
ここは銭湯でも健康ランドでもなく、どこかの温泉ホテルの大浴場のような造り。
天井は低いがとても広く感じる。
ガラス戸を開けた正面に大きな風呂があり、左奥にカランが並んでいる。
入ってすぐにあるステンレス製の棚からケロリン桶と椅子を持ち、カランを陣取る。
この辺は銭湯らしい。
カランは少し変則的な並び方ではあったが、20ヶ所位。
全てにシャワーと鏡が付いている。
全体的に綺麗だが、気になる所が。
無人のカランに椅子と桶、場所によっては洗面道具が放置されている所が多い。
通常、銭湯ではカランの場所取りは禁止されている。
空いてる時は大丈夫だが、混雑時は身体を洗い終えたら洗面道具を置く棚(だいたいどこにでもある)に荷物を置き、桶と椅子を返しておくのが銭湯のマナー。
子供も来る所なので仕方ないが、ルールはルール。そこは守ってもらいたい。
カランまわりは隅々まで掃除が行き届いており、とても使いやすい。
いつも使うカランよりいくらか湯量が多く感じる。
身体を洗い終えたら湯船へ。
湯船は3つ。
大きな風呂、露天風呂、水風呂。
まずは1番大きなメインの風呂に入る。
広い浴槽は大人数でも浸かれるようになっていて、備長炭が積まれた口からお湯が湯船に注がれている。
浅く造られた風呂は41〜42度位とぬるめ。
同じ浴槽の中には区画が分かれていて、ゆっくり浸かれる場所と、電気風呂、座るジャグジー、立って入るマッサージ湯等がある。
これもスーパー銭湯のような造り。
他所と比べるとずいぶんぬるく感じるが、子供でもゆっくり浸かれるようになっている。
サッと一通り入ったら次へ。
続いてはカランの先にある露天風呂へ。
戸を開け、外に出ると意外と広い。
銭湯の露天風呂といえば、戸を開けた先にすぐ浴槽で、2〜3人入れば満員位の大きさが多い中、ここはカランが2つあり、外気浴ができる位の余裕もある。
湯船も大きく、大人7〜8人は余裕で入れる位の大きさ。
入ってみると、内湯よりも温度が低い。
温度計は40度を少しだけ下回っていて、熱い風呂に慣れている私にはどうしても合わず、すぐに出てしまった。
次はサウナへ。
サウナに入るには、フロントでもらった『鍵』を使うのだが、初めてなので入り方がわからない。
プラスチック製の白いフックのような鍵を縦長の鍵穴のような所に挿すが、どうしたら開くのかがわからず、暫くの間入れなかった。
困っていたら、中にいた先客の方が中から開けてくれた。
どうやら白い『鍵』を穴に挿し、鍵穴にフックのように引っ掛けてそのまま引っ張るだけだったようだ。
難しく考えたのが恥ずかしい。
サウナ内の温度はちょうど100度。
L字二段のサウナは広めに造られていて、10人は余裕で入れる大きさ。
座面や床のスノコ等は新しく、サウナ内もとても綺麗。
大きな室内の割に時計は無く、五分計の砂時計が2つ。
風呂場には先客が多い中、サウナを利用する客は意外と少ない。
気持ちよく汗をかいたら水風呂へ。
水風呂の温度は19度と、水風呂にしてはかなり高め。
もっと冷たい水風呂に慣れているが、たまにはゆっくり入れる水風呂も気持ちいいもんだ。
サウナと水風呂を3セット入り、風呂場を後にする。
湯あがり、フロントの方に二階に軽食コーナーがあると聞き、エレベーターで二階に上がる。
エレベーターを降りるとすぐ目の前に休憩所がある。
そこには畳の座敷にテーブルが置かれていて、普通の蕎麦屋さんのような感じ。
ここも券売機で精算らしい。券売機の隣にはアイスの自販機も。
軽食コーナーといっても飲み物、かき氷、ラーメン、そば、うどん、ご飯物まで揃っている。
湯上りに欲しい物は一通り揃っているようだ。
ここはいい意味で銭湯らしくない銭湯だと思う。
家族で、仲間で、のんびり過ごすには最高の場所かな。
個人的にはお湯の温度が低いのは物足りないが、家の風呂と同じと思えば問題ない。
今日もいいお湯でした!!

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横須賀市久里浜1丁目6
癖す

久里浜 西の湯

車で訪問。
場所は久里浜、東京湾フェリー乗り場のすぐ近く。
地図では一応、横須賀最南端の銭湯。
フェリー乗り場の近くのコインパーキングに車をとめ、歩いて向かう。
大きな通りから裏道に入り、しばらく行くと裏道沿いに見えてくる。
通りに面して窓があり、その面が向かって左側の側面。おそらくこっちが男湯か。
建物は古いが、外観が古いのはどこも同じだ。外見は普通の風呂屋と同じ。
入口付近はトタンで、ずいぶん大きな暖簾が出迎えてくれた。
暖簾をくぐるとハの字の入口。
正面に小さなタイル絵と傘立て、右が女湯、やはり左が男湯になっている。
靴を履いたまま戸を開けると目の前が番台で、そのまま番台の女性に入浴料470円を支払う。
番台前で靴を脱ぎ、脱衣所の中にある下足箱に入れる。
脱衣所は全体的に奥行きが無く、横長な印象。
横長といっても少し狭い感じか。
詳しくは覚えてないが、赤とグレーのカラフルな天井だった。
脱衣所には木製の身長計、古い体重計、マッサージチェアー等、いつも見る光景。
ロッカーと脱衣籠両方あるが、ここはやはり脱衣籠を使う。
風呂屋に来るときは、なるべく貴重品を持ち込まないように心がけているから安心だ。
服を脱いだらいざ風呂場へ。
風呂場も奥行きが無く、横長な印象。
床、壁が白いタイルで、天井まわりも白いペンキ。
全体的に白ってなかなか無い。
しかも珍しい、ペンキ絵やタイル絵等は何もない。
浴場内は白いタイルやペンキなので、水垢や汚れが際立って見える。
残念ながら、自分基準の『清潔感』は、基準を下回っている。
あくまで自分基準だが。
先客は2名。
うち1名は全身刺青。滅多に見られないすんごい刺青。
こちらももちろんケロリン洗面器。
椅子と洗面器を持ってカランの前へ。
カランの数は全部で16。
両側の壁沿いに4つずつ、島カランは対面で4つずつ。
島カランには以前鏡があったのか、両サイドに細い金属の棒だけが立っている。
いつものカランで身体を洗う。
印象はシャワーの温度が少し低かったかな。
身体を洗い終わったら湯船へ。
湯船は3つあり、左から薬湯、浅湯、深湯。
全ての湯船から、出方は異なるがブクブクと気泡が出ている。
まずは真ん中の浅湯へ。
3つある湯船の中でこれが一番小さい。
大人3人ではキツい位の大きさだ。
温度計は無いが、42〜43度程度だと思う。
深湯も同じ温度だったので、浅湯はすぐに出て深湯に浸かることにする。
浅湯に比べて深湯の方が気泡が細かく、お湯が柔らかく感じる。
深湯に浸かっていると先客が出て行ったので、風呂場には私1人となった。
今日も贅沢な時間だ。
でもなんだか落ち着かなくて、薬湯に入ることに。
浴槽の上の壁にある本日の薬湯の看板には、
『温浴素じっこう』
のプレートがかかっている。
赤茶色というか、なんかそんな色。
最も気泡が強い薬湯に入ってみると、まず温度に驚いた。
他所の銭湯はだいたい薬湯はぬるめに設定されている。
しかしここは薬湯が一番熱いのだ。
隣の湯船より2〜3度は高いと思う。
よくわからないが、身体に良さそうな匂いがする。
今日は久しぶりに薬湯でゆったりしよう。
どこの薬湯にも、まろやかなお湯に包まれるような、そんな気持ち良さがある。
どうやら、最近薬湯が好きになってきたみたいだ。
ぽかぽか温まり、気分良く風呂場を後にする。
『温浴素じっこう』の意味がわからず、風呂を出る際に番台の女性に聞いてみたら、その方もそれが何なのかは知らないそうだ(笑)
調べてみると、化粧品や洗剤等を製造している会社の業務用入浴剤だそう。
今回の風呂は自宅から最も『行きにくい』場所にあった為、他の印象も引っ張られてしまい星の数は辛口になってます。
しかし皆さん勘違いしないでください。
私は公衆浴場に対して序列をつけているわけではありません。
その日の体調、気分、機嫌、天気や他のお客さんの態度等によって星の数は変わるはずです。
その日その時の気分なので、星の数は参考にはなりません。
今日もいいお湯でした!!

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また来たい度

[map addr=”横須賀市久里浜8丁目14−1” width=”100%” height=”300px”

横須賀市佐野 常盤湯

車で向かう。
佐野で風呂といえば、まず頭に浮かぶのが『佐野天然温泉 のぼり雲』だろう。
今回訪れた常盤湯さんは、その人気日帰り入浴施設のすぐ近くにある。
コンビニのすぐ隣にあるコインパーキングに車を停め、銭湯へ向かう。
バス通りからギリギリ車が入れる道に入って3軒目位が銭湯。
通りからはわからないが、コンビニの角から裏道に入った途端銭湯だとわかる。
銭湯特有の窓の並びや高い煙突は、どこからどう見ても銭湯のそれである。
そんな銭湯の側面を眺めながら正面へ。
地元なので当然、この道も、ここに銭湯があることも知っていたが入るのは初めて。
改めて入口を見てみると、ここも銭湯とは思えない。
写真を見てもわかるのだが、銭湯じゃなくてまるで町内会のような雰囲気。。。
暖簾ものぼりもあるのだが、ぱっと見肝心の看板が見当たらない。
どーんと看板があるのではなく、写真右手ののぼりの奥の壁に小さいのがあるくらい。
正面の暖簾をくぐると、健康薬用風呂の案内板。
日替わりか、週替わりか月替わりかはわからないが、今日はワイン風呂のようだ。
今まで薬草風呂等はあったが、ワイン風呂は初めて見た。
銭湯特有の“ハの字”の入口右手の男湯へ。
こちらも昔ながらの銭湯の形をしていて、いつものように靴を脱ぎ、下駄箱に履き物を入れて鍵を抜く。
番台には誰も座っておらず、人がいるはずの所に販売用のシャンプーやタオル等が置かれている。
少しすると、番台の前に仕切られたカーテンの奥から70代とみられる女性が女湯側からチラッと顔を覗かせた。
『いらっしゃいませ、こんばんは!』
元気よく挨拶をしてくれるのだが、女性はカーテンの向こう側から半分ほど顔を見せただけである。
入浴料470円を見せて番台に置き、脱衣所へ。
番台に入った時点で気づいていたが、脱衣所の天井が低い。
低いと言っても他所の高い天井と比べてなので、普通といえば普通だろう。
脱衣所から風呂場に向かって右側には棚があり、常連さんの洗面器やシャンプー等が置かれている。
その棚の脇には何故かレゴブロックが飾られていた。
服を脱ぎ、脱衣籠に衣類を入れたらいざ風呂場へ。
まず目に入ったのは床のタイルで、銭湯としては珍しいのかな?紫に近い青色(藍色)のタイルが貼られている。
全体的に掃除も行き届いていて、清潔感がある。
天井は脱衣所と同じく、他所よりいくらか低いようだ。
しかし天井、窓、天井までのあの独特の空気感は、まさに求めていたとおりである。
脱衣所と浴場の間のガラス戸から奥の壁までの奥行きが、他所よりいくらか狭く感じる。
奥の壁には山河の絵が描かれている。
ちなみに今回、このシリーズで過去最高の人口密度を記録した。
この広さで、私の他にお客さんが6人もいるのだから狭く感じてもおかしくはない。
カランの数は15人程。
先客6人のうち5人がカランを使用しているので少し窮屈に感じる。
ケロリン桶と椅子を持ってカランを陣取る。
いつも通り、固定式のシャワーと湯水別の蛇口。
特別感じたことはないが、ここのシャワーは水圧が強くて気持ちいい。
身体を洗ったらいよいよ湯船へ。
湯船は3つ。左手から深湯、浅い風呂、右側面にワイン風呂。
まずは左の深湯から入る。
大人が立ってもへそ上位まである深い湯船の温度は43度位か。
残念ながら温度計はどこにもついていないが、最近の銭湯巡りで体内温度計の正確さには自信がある。
マッサージ風のジェットが壁側から数カ所吹き出しており、腰に当てて楽しむものと思われる。
隣の浅い風呂も温度は同じで、こちらは床から気泡が出るジャグジータイプ。
ニオイが付くのを覚悟して入ったワイン風呂はぬるめの40度位で、ここの風呂の中では一番気泡が強い。
湯に浸かっては出て休むを繰り返し、最後は恒例の水浴びをして、身体をよく拭いてから脱衣所へ。
この脱衣所の中で際立ってレトロ感を放っていたのは『いつのだよ!』てツッコみたくなるほど古くて小さい有料ドライヤー。
本当に動くのでしょうか。。。
冷蔵庫には色々な種類の飲み物が冷やされているが、アルコール類は無いようだ。
今日も飲み物は買わずにお風呂を後にする。
常連さんや番台の方の会話を聞いていると、本当に町内会の寄り合いのような、そんな感じがした。
番台脇のカーテンの向こう側から、帰る際も元気よく挨拶してくれました。
『おやすみなさい!』
心身ともに暖かくなり、家路につきました。
今回も、いいお湯でした!!!

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横須賀市佐野町3丁目3−8

横須賀市小矢部 菊の湯

廃業が決まっていて、1日限定で無料開放すると知った先週。
仕事を終え、車で向かう。
住宅街の中にある銭湯に到着すると、道路沿いに数台分の駐車場。
既に2台停まっているので、自分で満車。
銭湯を経営している家?が隣接していて、そこから忙しそうな若い女性が飛び出してきた。
走りながら会釈をしてくれたのだが、その人が誰だかわからなかったのでキョトンとしてしまった。
その後常連さんの話を聞くと、その方はそこの娘さんだったようだ。
建物の脇に入り口があるのだが、ここは普通の銭湯とは形が違うように思える。
高い煙突はあるし、建物の周りには焚き木が山のように置かれている。そこは古い銭湯ならごく普通の光景。
しかし入り口の形や番台(フロント)の形は、他とはちょっと違う。
看板と煙突が無ければ銭湯とは思わないんじゃないかな?
外観の写真を撮り、靴を脱いで下駄箱へ。
下駄箱の鍵を抜く頃にフロントにいる女性から『ありがとうございます、写真まで撮っていただいて』
そう言ってサッと小さな袋を渡してくれた。
袋の中には小さな石鹸、ボディーソープ、髭剃り。
袋止めにシールが貼られていて、そこには感謝の言葉。
男湯の暖簾をくぐり脱衣所へ。
外にも、フロントにも、脱衣所にも、いたるところに感謝の言葉の貼り紙。
指定のロッカーに服を入れ、いざ風呂場へ。
風呂場はベーシックな感じで、手前に洗い場、奥に湯船。
天井も高く、湯気で辺りがくもっていていい雰囲気。
洗い場は15人分位。
よく見てみるとタイルのいたるところが破損しており、見た目的にはちょいと残念な所も。
身体を洗い、湯船へ。
湯船は3つあり、左手からマッサージ湯、気泡風呂、漢方風呂。
残念ながらマッサージ湯は稼働しておらず、普通の深い湯船となっている。
真ん中の風呂に、辺りを見回しながら暫く入る。
客層はやはり近所の常連さんばかりか。
中には子連れのパパさんもいるが、ほとんどが年配の方。
最終日だけあって、今まで行った銭湯の中では一番お客さんが多い。
しばらくして風呂を出てサウナへ。
もともとサウナは追加料金100円だったようだ。
サウナはMAX8人程が入れるスペースで、温度は90度位。
残念ながら時計や砂時計は無く、自分のタイミングで出るようになっている。
サウナ内には常連と思われる年配の方々。
会話を聞いてると、御主人が体調を崩されて入院しているが今日特別に外出して最終日を目届けてることや、近所の空き家の状況等の話をしている。
サウナを出てすぐにある水風呂へ。
水風呂の温度はバッチリ冷たく、少し入っていればキュッと引き締まる。
その後軽く入浴し、風呂場を後にする。
脱衣所には数人が座れるソファー、親子仲良く牛乳を飲む姿が非常に微笑ましい。
銭湯を後にする際、フロントの女性2人が深々と頭を下げてくれた。
もちろんこっちも頭を下げて後にする。
車に乗って帰る際も、馴染みのあるご近所さん達が大勢詰めかけてきている。
最初で最後の菊の湯。
55年続いた銭湯の最後を見届けられました。
今回も、いいお湯でした!!!

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清潔感   
湯加減   
また来たい度

大津 宮本温泉

仕事帰り、駐車場がある銭湯を検索して、最初に目に入った銭湯へ。
だいたいの場所しか把握してないまま向かった為、当然迷う。
国道からスッと入った住宅街の中にポツンと建つ建物は、看板を外せば何の建物なのかもわからない。
暗かったからか、銭湯とは思えない外観。
近隣への配慮で、駐車禁止の注意書きがあちこちに立っている。
建物脇には駐輪場。
駐車場があるはずだが場所がわからず、路駐して番台の40代と思われる男性に聞く。
駐車場は二箇所あり、どれも月極を借りての駐車場。
壁に貼ってある地図を撮影して、場所を確認しながら駐車。
履き物を下駄箱に入れ、番台で入浴料470円を支払う。
ここは今までと違い、下駄箱の鍵を番台に渡し、ロッカーの鍵と交換する。
その鍵の番号のロッカーを使用するシステム。
番台の前にビールやジュースが入ってる冷蔵庫、アイスの冷凍庫。
男湯の暖簾をくぐり脱衣所へ。
脱衣所には体重計、その他特に目につくものはない。
服を脱いでいると、ある小窓に気付いた。
そこはサウナ。
その小窓の脇に『サウナは別料金130円』の張り紙。
せっかく銭湯に来てサウナがあるのならと、番台に戻り130円を支払う。
サウナ利用者には黄色いバスタオルが渡され、それをサウナ内に持ち込むといったシステム。
さ、いよいよ風呂場へ。
風呂場に入るとまず目の前に水風呂!!
辺りは湯気!湯気!!湯気!!!
ここまで視界の悪い銭湯は初めてだ(笑)
和風というより少し西洋の香りがするタイル張りの内装。
天井は高く、正面の壁には雪山の絵。
カランは左右の壁沿いに。
真ん中には水風呂、水風呂の奥に五角形?の台があり、それを囲うようにカランが取り付けられている。
説明しにくいのだが、そんな感じ。
いつも通り身体を洗い、湯船へ。
湯船は5つ。
マッサージ風呂、気泡風呂、電気風呂、薬湯、水風呂。
マッサージ風呂はちょうど座って入れる様になっている。
足の裏、ふくらはぎ、背中にジェットが当たり、マッサージチェアーに座っているかの様な感じになる。
気泡風呂は、普通の風呂に足元から気泡が出てる感じ。
電気風呂は他より少し電気が弱めなのかなって思う。
この3つの風呂は全て43度。
電気風呂に入っている時に、壁際のドアから人が出入りしているのがわかった。
ここがサウナの入り口だとすればずいぶん大きなサウナだなと思っていたが、そのドアを開けてみたらなんと露天風呂!
露天風呂というより吹き抜けになっている風呂。
風呂の大きさはこの中では一番大きく、どうにか5人位入れる位の大きさ。
薬湯とあって色は赤茶色。
ニオイはさほど感じない。
入ってみると意外とぬるく、40度。
ここはほんの少し入ってすぐに出る。
さ、サウナに入ろう。
サウナは二段、6人入ったらギュウギュウな感じで、時計も温度計もない。
恐らく温度は90度弱位かな。
サウナにある小窓から、脱衣所にある時計が見える。なるほど、これを見るのか。
サウナの外には青いタイル張りの水風呂、汗をサッと流し、水風呂に入る。
残念ながら温度計が壊れていて水温はわからないが、俺の好きな冷たい真水に近い感じ。
ここで異変に気付く。
水風呂の水が臭い!
なんと言うか、カルキ臭いと言うか、なんか変なニオイ。
でも気にせずいつものようにサウナと水風呂を繰り返し、脱衣所へ。
ニオイが気になり、モヤモヤした気分のまま銭湯を後にする。
この後もずっとニオイは残り、この文章を書いている今、その原因に気付く。
薬湯のニオイだ!!(笑)
風呂場の清潔感は抜群、本当に綺麗。
風呂場の造りも楽しみながら入れるのだが、薬湯のニオイに気付いていれば、もっと爽やかな気分で帰れたのかもしれない(笑)
あとはサウナ込みで600円。。。
でもここはまた行く!!
いいお湯でした!!

アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

横須賀市大津町3丁目7−3