国分寺市東元町〜桃の湯〜

この日は東京都国立市まで、あの有名な銭湯絵師丸山清人師にペンキ絵を習いに行ったので、その帰りに車で向かう。

当初の予定では国立市唯一の銭湯に行くつもりだったのだが、この日はあいにくの定休日。
それを知ったのが夕方の帰る直前だったので、焦って検索して行きやすそうな所を見つけて向かう。

場所は国分寺市。
それ以外は何もわからないままナビ通りに道を進み、到着した頃には外は既に暗くなっていた。
帰ってから地図で調べたのだが、最寄駅は国分寺駅だったようだ。
国分寺駅の南側に位置する。

こちらは歩道のない商店街の様な通り沿いにあり、建物のすぐ近くに銭湯利用者用の駐車場を見つけたので、そこに駐車。
建物は通りから車一台分ほど奥まった所にあり、建物前には自動販売機や利用者の駐輪場となっている。

こちらは店頭にコインランドリーがあり、コインランドリー店内を通り抜けた先に銭湯の玄関がある為、少し変わった造りをしている。
外観を眺めると、コインランドリーの向こうに高い煙突と立派な千鳥破風が見える。

店内に入り靴を脱ぎ、下足箱の鍵を抜いたら正面にあるフロントで入浴料を支払う。
向かって左側にはソファーとテーブル、テレビが設置してあり、ちょっとした休憩スペースになっている。
ここの空間は、銭湯というより民宿や旅館の雰囲気に近いか。
床が赤っぽい絨毯で、あちこちにレトロな雰囲気を感じる。
フロントのまわりには入浴に必要な様々な商品が並んでいるので、おそらく手ぶらでも問題なく入れると思う。

入浴料を支払ったら左手の男湯へ。
男湯へは暖簾ではなくカーテンで仕切られていて、カーテンの先はすぐ脱衣所。
脱衣所はベーシックな感じだが、オシャレな照明が吊るされていた。
こちらは脱衣籠ではなくロッカー式。
そういえば、今まで行った都内の銭湯は全てロッカー式で、脱衣籠を使う所はなかった気がする。
飾りのように籠が置いてある所はいくつかあったが、流石に今の時代は籠だけでは心配か。

2つ並ぶ洗面台はずいぶん古く感じ、ドライヤーは有料となっている。
脱衣所には何故か大きなガラス窓がついており、その先には小さな部屋のような所が見える。

服を脱いだらいざ風呂場へ。
風呂場の第一印象は、温度と湿気。
天井は高く、昔ながらの銭湯を以前少しリニューアルしたような印象がある。
しかし浴場内の温度と湿気がずいぶん高い気がする。
せっかく天井が高いのだから、もう少し湯気抜きをしたらいいのに。

壁、天井は白いペンキで塗られているが、ずいぶんとはげている。
正面には茶色いタイルが張られている。壁の大きさからして、ここもおそらく以前はペンキ絵だったのだろう。

カランは左壁沿い手前から立ちシャワーが2、シャワー固定式カランが4。
島カランは鏡付き、シャワー固定式で、左側は対面で5ずつ、右側が6ずつ、右壁沿いに7。
サッと身体を洗い、湯船へ。
湯船は3つあり、左がマッサージ付きバイブラ、真ん中に浅湯、右に深湯が並んでいる。
浴槽には全て濃い紺色のタイルが張られている。

まずはちょい狭めの深湯から。
勢いよく湯船へ入ると、お湯の温度に驚いた。
温度計は46度と、かなり熱めの風呂だ。

熱い風呂に浸かると一気に毛穴が開き、玉のような汗が噴き出す。
自分は熱いお湯が好きだからなんとも思わないが、小さな子供はまず入れない温度だろう。

先客が3人おり、そのうちの2人は隣の風呂に浸かっている。
ずいぶんリラックスして入っているように見えたが、こちらも温度は変わらず。
さすが常連さん、慣れている。

深湯から飛び出し、少し身体を冷ましたら一番広い真ん中の浅湯へ。
いつもなら風呂に浸かりながらリラックスできるのだが、今回は状況が違う。
平日の夜7時を回って、現在国分寺の銭湯。
なかなか現実離れした状況だ。

浅湯から出たら、またしばらく身体を冷ます。
汗がひいてきた頃、立ちシャワー隣にあるドアが開いた。
そのドアから出てきたのは、さっき湯船にいた先客の1人。

よく見たら、そこはサウナのようだ。
何も書いてなかった気がするが、無料なのかな?
せっかくだからと思い、その先客が再度中に入った直後に入室。

そこは造りでわかる、いつものドライサウナではなく、低温のミストサウナの造りだ。
しかし、明らかにサウナが稼働していない。
ミストも出ていなけりゃ温度も常温。
そんな中、その先客は室内のベンチの上に寝転び、顔をタオルで隠しながらストレッチをしていた。

『すみません、ここって・・・』
と言いかけるとすぐにストレッチ中の手を横に振り、『やってないよ』の合図。
なるほど、このおじさんの休憩スペースだったのか。。。
この時わかったのだが、さっき脱衣所から見えていた部屋が、まさにこのサウナ室だったのだ。
つまり、脱衣所からサウナが、サウナから脱衣所が丸見えなのだ。
横須賀にも一軒あるが、面白い造りだ。

最後にバイブラ湯に浸かり、水をかぶって風呂場を後にする。

帰りのカウンターで、ドライゼロの試供品を見つけた。
そういえば、全国各地の銭湯で無料配布するって聞いた気がする。
せっかくだから貰おうとすると、なんと冷蔵庫からキンキンに冷えた物をいただいた。
もちろん、外に出るや否や一気飲み。

涼しい風が吹く中、気分と疲れをリセット。
さて、ゆっくり横須賀までドライブだ。
初めて国分寺市に来たけど、銭湯以外全く何も見れなかったので、今度は遊びに来よう。



今日も、いいお湯でした!



アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

国分寺市 桃の湯

大田区南千束〜八幡浴場〜

この日行こうとしていた銭湯が臨時休業だった為、急遽近くの銭湯を探し、見つけた銭湯へ。
その時いた場所から一番近いというだけで、下調べは一切しないで向かうことに。

地図から見ると、ここの銭湯は駅からそう離れてはいないが、いざ着いてみると付近には自動販売機があるくらいの静かな住宅街。
どことなく横須賀に似た、坂道の多い町だ。

近くのコインパーキングに駐車して、雪の残る坂道を歩いて向かう。

建物の外観は落ち着いた感じの建物で、大きな看板は見当たらない。
目線より少し下に小さな看板がある位。
急遽来たので営業時間を確認しておらず、銭湯に着いたのが開店10分前。

車に戻らず、せっかくなので一番風呂に入るために凍えながら待つことに。
銭湯前には既に常連さん達が数人いるが、皆さん並ぶでもなくバラバラに立っている。
なんとなく、自分もその辺に立って待つことに。

シャッターオープンとともにおかみさんとみられる女性が出迎えてくれた。
下駄箱に靴を入れて木の札を抜き、フロントへ。

ここは10数年前にリニューアルをしたそうで、それまでは番台式だったそう。
フロントの前には腰掛けられるスペースがあり、テレビも設置してある。
脱衣所は特別変わったことはなかった。
ロッカー式で、ロッカーの前には大きなベンチが置かれている。

服を脱いだら、いざ風呂場へ。
風呂場はシンプルな造りをしていて、奥に数種類の湯船が並び、手前のカランは左壁沿に4、鏡付きの島カランは対面で5、右壁沿に5、右手前に立ちシャワーとなっている。

ここはペンキ絵ではなく、夕日が描かれたタイル絵。
天井は高いが湯気が多く、あまり湯気抜きはされていないようだ。

よく掛け湯をしてから左にある軟水のバイブラ湯へ。
ここの銭湯は、『熱からず、ぬるからず』をモットーにしているだけあって、さすがの温度調節。
41〜42度位だろうか。
するっとした軟水のお湯、きめ細かな気泡、絶妙な温度が素晴らしく、とても気持ちがいい。

隣は2人入れるマッサージ湯が並び、1人用の壺マッサージ湯もある。

一番右にある深湯もマッサージ湯になっていて、こちらはボタンを押してジェットを出す仕組み。
このお湯だけ淡水で、軟水と使い分けをしている。
深湯は日替わりのお湯になっていて、この日は青リンゴの湯。甘酸っぱい、いい匂い。

冷えきった寒い日に入る柔らかなお湯は最高だ。
身体を洗い、ゆっくりお湯を楽しんでから風呂を出る。

風呂上がり、フロントの女性と少し話しをさせてもらった。
銭湯巡りをしていると伝えると、今のうちに番台のある銭湯に行くことを勧められた。
東京オリンピックが開催される頃にはもっと少なくなっているだろうからって。

今度から都内に行く時は、なるべく都心に近いレトロな所に行ってみようかなって思いながら、銭湯を後にする。

ここの軟水のお風呂は一度行ってみる価値あり。

今日も、いいお湯でした!!


行きやすさ 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

八幡浴場

久里浜 西の湯

車で訪問。
場所は久里浜、東京湾フェリー乗り場のすぐ近く。
地図では一応、横須賀最南端の銭湯。
フェリー乗り場の近くのコインパーキングに車をとめ、歩いて向かう。
大きな通りから裏道に入り、しばらく行くと裏道沿いに見えてくる。
通りに面して窓があり、その面が向かって左側の側面。おそらくこっちが男湯か。
建物は古いが、外観が古いのはどこも同じだ。外見は普通の風呂屋と同じ。
入口付近はトタンで、ずいぶん大きな暖簾が出迎えてくれた。
暖簾をくぐるとハの字の入口。
正面に小さなタイル絵と傘立て、右が女湯、やはり左が男湯になっている。
靴を履いたまま戸を開けると目の前が番台で、そのまま番台の女性に入浴料470円を支払う。
番台前で靴を脱ぎ、脱衣所の中にある下足箱に入れる。
脱衣所は全体的に奥行きが無く、横長な印象。
横長といっても少し狭い感じか。
詳しくは覚えてないが、赤とグレーのカラフルな天井だった。
脱衣所には木製の身長計、古い体重計、マッサージチェアー等、いつも見る光景。
ロッカーと脱衣籠両方あるが、ここはやはり脱衣籠を使う。
風呂屋に来るときは、なるべく貴重品を持ち込まないように心がけているから安心だ。
服を脱いだらいざ風呂場へ。
風呂場も奥行きが無く、横長な印象。
床、壁が白いタイルで、天井まわりも白いペンキ。
全体的に白ってなかなか無い。
しかも珍しい、ペンキ絵やタイル絵等は何もない。
浴場内は白いタイルやペンキなので、水垢や汚れが際立って見える。
残念ながら、自分基準の『清潔感』は、基準を下回っている。
あくまで自分基準だが。
先客は2名。
うち1名は全身刺青。滅多に見られないすんごい刺青。
こちらももちろんケロリン洗面器。
椅子と洗面器を持ってカランの前へ。
カランの数は全部で16。
両側の壁沿いに4つずつ、島カランは対面で4つずつ。
島カランには以前鏡があったのか、両サイドに細い金属の棒だけが立っている。
いつものカランで身体を洗う。
印象はシャワーの温度が少し低かったかな。
身体を洗い終わったら湯船へ。
湯船は3つあり、左から薬湯、浅湯、深湯。
全ての湯船から、出方は異なるがブクブクと気泡が出ている。
まずは真ん中の浅湯へ。
3つある湯船の中でこれが一番小さい。
大人3人ではキツい位の大きさだ。
温度計は無いが、42〜43度程度だと思う。
深湯も同じ温度だったので、浅湯はすぐに出て深湯に浸かることにする。
浅湯に比べて深湯の方が気泡が細かく、お湯が柔らかく感じる。
深湯に浸かっていると先客が出て行ったので、風呂場には私1人となった。
今日も贅沢な時間だ。
でもなんだか落ち着かなくて、薬湯に入ることに。
浴槽の上の壁にある本日の薬湯の看板には、
『温浴素じっこう』
のプレートがかかっている。
赤茶色というか、なんかそんな色。
最も気泡が強い薬湯に入ってみると、まず温度に驚いた。
他所の銭湯はだいたい薬湯はぬるめに設定されている。
しかしここは薬湯が一番熱いのだ。
隣の湯船より2〜3度は高いと思う。
よくわからないが、身体に良さそうな匂いがする。
今日は久しぶりに薬湯でゆったりしよう。
どこの薬湯にも、まろやかなお湯に包まれるような、そんな気持ち良さがある。
どうやら、最近薬湯が好きになってきたみたいだ。
ぽかぽか温まり、気分良く風呂場を後にする。
『温浴素じっこう』の意味がわからず、風呂を出る際に番台の女性に聞いてみたら、その方もそれが何なのかは知らないそうだ(笑)
調べてみると、化粧品や洗剤等を製造している会社の業務用入浴剤だそう。
今回の風呂は自宅から最も『行きにくい』場所にあった為、他の印象も引っ張られてしまい星の数は辛口になってます。
しかし皆さん勘違いしないでください。
私は公衆浴場に対して序列をつけているわけではありません。
その日の体調、気分、機嫌、天気や他のお客さんの態度等によって星の数は変わるはずです。
その日その時の気分なので、星の数は参考にはなりません。
今日もいいお湯でした!!

アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

[map addr=”横須賀市久里浜8丁目14−1” width=”100%” height=”300px”

吉倉 新湯

車で訪問。
突然ですが皆さんご存知でしょうか?
16号上り線、吉倉辺りで車から銭湯が見えるのを。
煙突も入口も、すぐ目の前にハッキリ見えます。
この場所に銭湯があるのを組合のホームページで知りました。
今回の銭湯は、毎日通る道にあっても全く目に入らなかった、そんなお風呂に行ってきました。
以前下見をした際、近隣の駐車場の有無を確認していたので、離れた場所にあるコインパーキングに車をとめる。
長い下り坂を下って一度16号線沿いに出る。
国道16号沿いを歩いてすぐの路地を曲がった所にあるのが今回の新湯。
16号から裏道に入るとすぐ正面に着くが、
裏道に沿って建物の側面が見えるので、せっかくなので少し拝見することに。
建物の左側側面には軽トラが一台。
軽トラの後ろには煙突があり、その隣には燃料の薪が積まれている。
もう少し見ていたかったが、風呂場の窓のすぐ外だったので怪しまれる前に入ることにする。
銭湯の正面入口まわりはブロック塀で囲まれていて、暖簾がかかっている入口の外壁左右にタイル絵が貼られている。
なんか風情があっていい感じ。
道沿いの軽トラや薪は左側面だったので、もちろんこちらは左側が男湯となっている。
暖簾の先は銭湯特有の八の字になっていて、正面に傘立て、左右に下足箱がある。
靴を下足箱に入れ、鍵を抜いたら男湯へ。
こちらは昔ながらの番台。
番台には高齢と言っては失礼だが、その年代位の女性が座っている。
男湯側の見やすい位置に番台専用テレビが置いてあり、私が伺った時はテレビを見ていたようだ。
入浴料470円を支払い脱衣所へ。
低めの天井の脱衣所には、多くの常連さんの洗面器や荷物が棚いっぱいに置かれている。
古い体重計があるレトロ感満載の脱衣所だ。
脱衣籠に服を入れ、いざ風呂場へ。
風呂場にはいくつか蛍光灯が設置されているが、何故か1つしかついてない。
その為、全体的に暗く感じた。
高い天井や壁のペンキが剥がれてきており、時代を感じさせるが掃除が隅々まで行き届いており、清潔感がある。
先客はいないので、男湯には私1人。
正面の壁には綺麗に描かれた富士山のペンキ絵。
こちらはペンキのはがれも無く綺麗。
壁に向かって右の壁には岬のタイル絵が貼られている。
コの字の緑の椅子と、ケロリンではない洗面器を持ってカランを陣取る。
カランの数は18。
シャワーは固定だが、何故か1つだけ家庭用のホースのついたシャワーがある。
固定シャワーも何故か複数の種類のヘッドがあり、それぞれ別の時期に取り替えられたと思われる。
床やカランまわりのタイル、排水溝はとても綺麗だ。
ここで1つ説明を。
通称『島カラン』について。
通常のカランは両側壁沿いに設置されていて、正面には鏡、頭上には固定シャワーが付いている。
島カランは壁沿いではなく、風呂場の中心付近にコンクリート等で30〜40センチほどの『島』を作り、そこにカランが取り付けられていて、島の上にシャンプー等が置けるようになっている。
島カランには鏡やシャワーがない事が多い。
なので混雑時以外はあまり利用する人が少ない。
身体を洗っている時、何かの拍子で身体をひねった際にある物が目に飛び込んできた。
島カランの上、最も脱衣所へのガラス戸に近い場所に、あるものが取り付けられていたのだ。
公園にある水飲み場、蛇口をひねると上に向かって水が飛び出すあの蛇口が、島カランに取り付けられているのである。
もちろん水を飲む為にあるはずだが、風呂場内にこの蛇口があるのを初めて見た。
いや、公園以外初かもしれない。
スーパー銭湯には冷水機があることが多いが、銭湯の島カランの上にコレって(笑)
まあいい、身体を洗って湯船へ。
湯船は2つ。
左が浅湯、右が深湯。
浅湯は温度計では46度を指している。
壁に向かって腰を下ろし、両手を広げて富士山を見上げる。最高だ。
深湯は浅湯より何度か熱い気泡風呂で、熱くてあまり入っていられなかった。
浅湯の入り心地が気に入ったので、他にお客さんがいないので1人でゆったりリラックス。
お客さんのいる風呂もいいが、たまには1人ってのもなかなかいいものだ。
もちろん水を頭からかぶって身体を拭いてから風呂場を出る。
脱衣所にはアルコールは無かったが、少しだけジュース等の飲み物が冷やされている。
今回の銭湯は建物は古く、全体の形も昔の銭湯。
しかし失礼な言い方だが、思っていたより全然綺麗だった。
やはり薪で沸かしたお湯は最高。
仕事帰りにでもまた来よう。
お気に入りがまた1つ増えました。
今日もいいお湯でした!!

アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

横須賀市吉倉町1丁目24

安浦 日の出浴場

今回は安浦。
こちらは国道16号線より一本海寄りの道沿いにあるが、ここは昔、いわゆる赤線地帯だった場所。
もちろん今ではそんな店は一軒も無く、古い建物がその面影を残すのみとなっている。
そんな旧赤線街のど真ん中ともいえる場所にあるのが、今回訪れた日の出浴場。
建物は、看板は見当たらないが暖簾が出ていて、暖簾の先には見事な宝船のタイル絵が貼られている。
こちらは左側が男湯。
ここは両隣に建物が建っているので、何故かはわからない。
戸を開けると目の前にフロントがあり、靴を脱ぐ前に入浴料を支払える珍しいタイプ。
フロントからは脱衣所は全く見えないので、何人の方が入っているのかはわからない。
伺った際、フロントには誰もいなかったのでしばらく待つことに。
少し待っても来ないので、470円をフロントに置いて入ってしまおうかと思っていたところ、外からご主人登場。
ご主人は50才代と思われる長髪の男性で、ちょいとカッコいい系の方。
入浴料を支払い、靴を脱いで下足箱へ。
下足箱はフロントから脱衣所に入る脇の方に設置されており、脱いで履物を持って少し中に入った所にある。
最初下足箱の場所がわからなくて、そのまま脱ぎっぱなしかと思っていた。
脱衣所はフロントがあるので少し狭くなっている。
もしかしたら以前は番台になっていたのかなと思う造りをしている。
大きな鏡、古い体重計、ぶら下がり健康器、木製の身長計、マッサージチェアー等がレトロな雰囲気を演出している。
脱衣所にはいくつかロッカーが設置されているが、こちらは利用したい客がフロントから鍵を借りてくるシステムとなっている。
今回はロッカーは使わず脱衣籠に衣類を入れる。
脱衣所にはベンチや丸テーブルが壁際に沿って置かれているので荷物を置くのにとても便利だ。
服を脱いだらいざ風呂場へ。
こちらも天井が高く、全体的にサッパリとした印象だ。
壁にはペンキ絵ではなくタイル絵が貼られている。
正面は定番の鯉。
壁に向かって右側、女湯側にも3枚のタイル絵があり、手前から富士山、武田信玄と上杉謙信、つがいのライオン。
この3枚、何か関連があるのでしょうか。
面白い組み合わせだ。
カランの数は20ヶ所。
いつものケロリンを使って身体を洗う。
カランまわりは特別綺麗なわけでも汚いわけでもない。
シャワーとカランのお湯が少しぬるく感じた以外は特別感じたことはなかった。
サッと身体を洗ったら湯船へ。
湯船は2つ。
左が浅い風呂で、右が深湯。
まずは左の浅い風呂に入る。
温度計は48度を指しているが、実際は42〜3度程度だと思う。
最近気づいたが、温度計があてにならない銭湯がとても多い。
今度は自分で用意して行こう。
青いタイルの浴槽の入り心地は気持ちよく、温度も低めなのでリラックスしながら入ることができる。
右の深湯には先客の方が入っており、ずっと目を閉じたまま動かない。
気持ち良さそうにしているその男性に並び、私も目を閉じて入ってみる。
温度は変わらず、入り心地もいい。
手足を伸ばせてたっぷりの湯に浸かれる。
やっぱり銭湯は最高だ、銭湯が大好きだ。
左右の浴槽を行き来しながらお湯を楽しみ、恒例の水浴びをして風呂場を後にする。
今回も近くにいい所を発見、また来よう。
今日もいいお湯でした!!

アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

横須賀市安浦町3−9

鴨居 銀泉浴場

車で伺う。
この辺では唯一の銭湯。
昔はもちろんあったと思うが現在、浦賀、走水エリアに銭湯が無いのは意外だ。
立地はバス通りから少し入った所にあるが、こちらもその気が無ければまず見つけることはできないだろう。
大型ドラッグストアと新しいマンションに囲まれた場所にあり、開発された地域に取り残されたかのような場所にある。
暗くて見にくかったが、もしかしたら通り沿いから煙突が見えるかもしれない。
銭湯の前にはご主人の物と思われる軽トラがあり、その後ろには燃料に使う廃材の山。
目の前の月極駐車場に浴場利用者専用の場所が一台分用意されていたので、そこに駐車する。
建物の正面は隣の建物との間の路地のような軒下にあり、迷うことはないがちょっとわかりにくい。
写真に見えるのは正面向かって右側面、確認する前から確信していたが、もちろんこちらが男湯である。
建物そのものは古くからの銭湯のそれではなく見える。
看板も写真に写ってる小さなもので、入口には暖簾も無い。
軒下にはご主人の趣味と思われる植物が並び、あちこちにカエルの置物が置かれている。
手前の男湯の引き戸を開けると、目の前にご主人と思われる年配の男性が椅子に腰掛け、常連さんと笑顔で会話している。
番台、脱衣所はベーシックなタイプだが、こちらは番台は使用せず、番台の下の男湯寄りに椅子を用意して、そこに座っている。
銭湯巡りをしていると、番台に座らず番台の下に椅子を用意して座っている方が多い。
番台は少なからず目線より高く造られており、数段の踏み台を利用しなければ上がれない事が多い。
もしかしたら年配の方はそこに登るのがきついのではないだろうか。
男性が女性、女性が男性への配慮かと思っていたが、もしかしたらそうなのかもしれない。
番台下にある下足箱はもちろん木製の鍵。
下足箱の数は少なく、15足ほどしかない。
入浴料470円を支払い、脱衣所へ。
脱衣所にはロッカー、脱衣籠の両方が用意されている。
常連さんの荷物が棚いっぱいに並べられている。
昔の体重計、大きな鏡等が素晴らしい雰囲気を演出している。
ご主人と話していたのは先客のお二人。
内容が天気の話だったので、今も雪混じりで降ってますよと伝えると、50歳前後の身体の大きいスキンヘッドの男性はみんなに丁寧に挨拶をして銭湯を出て行く。もちろん私にも挨拶をしてくれた。
2月の雪混じりの極寒の雨の中、Tシャツ短パン頭に手ぬぐいを乗せ、傘もささずに笑いながら出て行く男性。
それをもう1人の方が笑いながら見送る。
凄い人だ。
服を脱いでいると、もう1人の先客の方が湯船の説明をしてくれた。
手前は我々が入ったから入りやすいが、奥はしばらく誰も入ってないから熱いだろう、おそらく50度はあるだろうから水をじゃんじゃん入れなさいと。
笑顔でお礼を言うが、50度と聞いて心穏やかではない。
ロッカーに鍵をかけたらいざ風呂場へ。
前代未聞、温度なんてどうでもいい、なんだこれ!?
あまりのインパクトに驚いた。
ビックリしたのは湯船。
なんと風呂場の中央にドンと君臨している。
湯船はU字になっていて、大きな手漕ぎボートのような形をしている。
関西の方に多い造りらしい。
正面の壁は見事な富士山のペンキ絵。
汚れや剥がれも無く、とても綺麗。
ペンキ絵の端に描いた日付が記されていて、2015年7月となっている。
今まで見た中で一番綺麗なペンキ絵だ。
左の壁にはタイル絵が貼られている。
左右の壁沿いにはカランが6ヶ所ずつ、計12ヶ所設置されている。
いつものケロリンと、大人には小さなサイズの椅子を持ち、ど真ん中のカランを陣取る。
ここにも他所とは違う点が。
なんとここにはシャワーが付いていない。
シャワーが無いので、全てカランからの給湯となっている。
皆さんご存知でしょうか、銭湯のカランを。
スーパー銭湯、日帰り温泉施設等は当たり前の様に【押す】を押すと一定量の決められた温度のお湯が出てくる。
銭湯は湯水別になっており、それぞれお湯は赤、水は青になっていて、お湯の赤いレバー?を押すと押しただけ出てきて、離すと止まる。
説明しにくいが、そんな感じ。
わからない方は調べてみてほしい。
銭湯によって違いはあるが、お湯は水とブレンドさせてからでないと身体にかけられないくらい熱い。
お湯を入れれば何キロもある洗面器を片手で持ち、片手で頭を洗うのは高齢者はきついだろうな〜なんて思いながら身体を洗い、湯船へ。
湯船は真ん中で仕切られており、奥側が深湯、手前が浅い風呂となっている。
両方共、左右両側から湯船へ入れるようになっており、湯船の内側には段差が設けられている。
まずは奥側の湯船へ。
言われた通り、温度計は50度を指している。
肌に突き刺すようなビリビリする熱いお湯はさすがに熱すぎるので、水を入れながら入ることに。
隣の湯はいくらかぬるめだったが、深湯の方が好きなのでこちらに入り続けた。
どちらとも気泡等は出ておらず、お湯も水中から熱い湯が出ている。
自分以外誰もいない風呂は最高だ。
長風呂はできないが熱い風呂に浸かると、出た時に心身共にリフレッシュできる。
風呂上がり、脱衣所には誰もいなかったのでご主人に話しかけてみた。
ご主人曰く、この形の湯船は神奈川ではここだけだそうだ。
その他、色々話をさせてもらった。
詳しい内容は伏せるが、銭湯について聞きたいことを全部聞けた。
話好きなご主人も話が止まらず、ずいぶん長い間話を聞かせてもらった。
銭湯を出る頃には軽く湯冷めしてしまっていた。
新しいとも綺麗ともいえないが、ここの風呂は一見の価値あり。
気になる方は是非。
今日もいいお湯でした!!

アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

横須賀市鴨居2丁目8−8

三春町 富乃湯

電車で向かう。
堀ノ内駅下車徒歩1〜2分、とはいえ駅前である。
知ってる道なので当然すぐ着く。
暗くてよく見えなかったが、高い立派な煙突が見える。
入口には暖簾がかかっておらず、中もなんとなく暗い。
もう終わっちゃったのかなと思い、建物脇へまわるとケロリンとタイルの『カッコーン』の音。素晴らしい。
正面に戻り入口を確認すると『左側男湯』だということに気がつく。
このシリーズ初の左側。
男女左右どっちにあるかは諸説あるらしいが、その説の1つに
『覗かれやすい側を男湯にする』
というのがあるらしい。
今回伺った富乃湯さんは、営業確認する為にまわった建物脇が住宅街に続く道沿いにある。
窓を開けたら外から見える可能性があるので、その説にあてはまる。
男湯のガラスの引き戸をカラカラっと開けると昔ながらの番台。
番台には齢80を超えたであろう年配の男性。
『いいですか?』
と声をかける。すると
番『30分で出てもらえるかな?』
私『わかりました!すぐ出ます』
番『申し訳ない』
どうやらもう閉める時間らしい。
暖簾が無いのはもう閉店時間だったからか。
少し申し訳ない気持ちになったが入浴料470円を支払い、脱衣所へ。
番台脇には小さな置物、おもちゃ、フィギュア等が整理されて並んでいる。
おそらくご主人の趣味だろう。
脱衣所には椅子4脚とテーブルが置かれていて、まるで家のダイニングのよう。
テーブルの上にはうちわが数枚。
左右壁側にロッカーがあるが、脱衣籠も用意されている。
ロッカーの前には荷物が置けるようにベンチも置かれている。
せっかくあるのでロッカーを使用する。
急いで服を脱いだらいざ風呂場へ。
風呂場は奥行きはさほどなく、壁にはペンキ絵ではなくタイル絵で、鯉が数匹描かれている。
床とカランまわりのタイルがとても綺麗で、張り替えてからそんなに時間が経っていないと思う。
天井が高く、壁に付けられた蛍光灯に照らされた湯気がなんとも言えない景色を生み出していた。
先客は1人。
カランは15人分あり、いつも通りの造りをしている。
洗面器はいつものケロリン。
特に変わった所は無いが、下のカランの湯の温度が他所より低い。
身体を洗ったら湯船へ。
湯船は1つだが、奥の壁から左側の壁にかけてL字になっていて、角には小さな岩山が造られている。
湯の中にステンレス製のフェンスがあり、お湯は同じだが別々の風呂になっている。
左側は普通の風呂で、右側は深湯でボコボコと沢山の気泡が出ている。
気になる湯の温度は46度、熱いはずだが銭湯好きとしては適温。
こちらのお湯はとても柔らかく、入りやすい。
大袈裟に表現すると、湯に浸かるというより身体に湯を纏うような感じ。
時間が無いので長風呂ができなかったのが残念だが、左右の湯に交互に入る。
いい感じで汗をかいたら水を浴びて身体をキュッと締める。
名残惜しいが風呂場を後にする。
脱衣所ではご主人がテレビを見ていた。
テレビには正月番組のCMが流れており、録画と思われる。
ご主人がリモコンを操作すると、テレビは録画一覧に切り替わる。
録画されていたのは
『相棒』と『バカ殿』。
年配の方でもバカ殿好きなんだと思うと笑いをこらえるのが大変でした。
他にお客さんもいなく、私が最後の客なのでご主人に話しかけてみた。
詳しくは書かないが、いろんな貴重な話が聞けた。
現在は日曜休み、営業時間も15時から18時頃までと縮小しているそう。
身体も動かなくなってきているので、営業時間を縮小して、細く長く風呂屋を続けていくそうです。
また電車に乗って行こう。
今日もいいお湯でした!!

アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

横須賀市三春町3丁目31

横須賀市佐野 常盤湯

車で向かう。
佐野で風呂といえば、まず頭に浮かぶのが『佐野天然温泉 のぼり雲』だろう。
今回訪れた常盤湯さんは、その人気日帰り入浴施設のすぐ近くにある。
コンビニのすぐ隣にあるコインパーキングに車を停め、銭湯へ向かう。
バス通りからギリギリ車が入れる道に入って3軒目位が銭湯。
通りからはわからないが、コンビニの角から裏道に入った途端銭湯だとわかる。
銭湯特有の窓の並びや高い煙突は、どこからどう見ても銭湯のそれである。
そんな銭湯の側面を眺めながら正面へ。
地元なので当然、この道も、ここに銭湯があることも知っていたが入るのは初めて。
改めて入口を見てみると、ここも銭湯とは思えない。
写真を見てもわかるのだが、銭湯じゃなくてまるで町内会のような雰囲気。。。
暖簾ものぼりもあるのだが、ぱっと見肝心の看板が見当たらない。
どーんと看板があるのではなく、写真右手ののぼりの奥の壁に小さいのがあるくらい。
正面の暖簾をくぐると、健康薬用風呂の案内板。
日替わりか、週替わりか月替わりかはわからないが、今日はワイン風呂のようだ。
今まで薬草風呂等はあったが、ワイン風呂は初めて見た。
銭湯特有の“ハの字”の入口右手の男湯へ。
こちらも昔ながらの銭湯の形をしていて、いつものように靴を脱ぎ、下駄箱に履き物を入れて鍵を抜く。
番台には誰も座っておらず、人がいるはずの所に販売用のシャンプーやタオル等が置かれている。
少しすると、番台の前に仕切られたカーテンの奥から70代とみられる女性が女湯側からチラッと顔を覗かせた。
『いらっしゃいませ、こんばんは!』
元気よく挨拶をしてくれるのだが、女性はカーテンの向こう側から半分ほど顔を見せただけである。
入浴料470円を見せて番台に置き、脱衣所へ。
番台に入った時点で気づいていたが、脱衣所の天井が低い。
低いと言っても他所の高い天井と比べてなので、普通といえば普通だろう。
脱衣所から風呂場に向かって右側には棚があり、常連さんの洗面器やシャンプー等が置かれている。
その棚の脇には何故かレゴブロックが飾られていた。
服を脱ぎ、脱衣籠に衣類を入れたらいざ風呂場へ。
まず目に入ったのは床のタイルで、銭湯としては珍しいのかな?紫に近い青色(藍色)のタイルが貼られている。
全体的に掃除も行き届いていて、清潔感がある。
天井は脱衣所と同じく、他所よりいくらか低いようだ。
しかし天井、窓、天井までのあの独特の空気感は、まさに求めていたとおりである。
脱衣所と浴場の間のガラス戸から奥の壁までの奥行きが、他所よりいくらか狭く感じる。
奥の壁には山河の絵が描かれている。
ちなみに今回、このシリーズで過去最高の人口密度を記録した。
この広さで、私の他にお客さんが6人もいるのだから狭く感じてもおかしくはない。
カランの数は15人程。
先客6人のうち5人がカランを使用しているので少し窮屈に感じる。
ケロリン桶と椅子を持ってカランを陣取る。
いつも通り、固定式のシャワーと湯水別の蛇口。
特別感じたことはないが、ここのシャワーは水圧が強くて気持ちいい。
身体を洗ったらいよいよ湯船へ。
湯船は3つ。左手から深湯、浅い風呂、右側面にワイン風呂。
まずは左の深湯から入る。
大人が立ってもへそ上位まである深い湯船の温度は43度位か。
残念ながら温度計はどこにもついていないが、最近の銭湯巡りで体内温度計の正確さには自信がある。
マッサージ風のジェットが壁側から数カ所吹き出しており、腰に当てて楽しむものと思われる。
隣の浅い風呂も温度は同じで、こちらは床から気泡が出るジャグジータイプ。
ニオイが付くのを覚悟して入ったワイン風呂はぬるめの40度位で、ここの風呂の中では一番気泡が強い。
湯に浸かっては出て休むを繰り返し、最後は恒例の水浴びをして、身体をよく拭いてから脱衣所へ。
この脱衣所の中で際立ってレトロ感を放っていたのは『いつのだよ!』てツッコみたくなるほど古くて小さい有料ドライヤー。
本当に動くのでしょうか。。。
冷蔵庫には色々な種類の飲み物が冷やされているが、アルコール類は無いようだ。
今日も飲み物は買わずにお風呂を後にする。
常連さんや番台の方の会話を聞いていると、本当に町内会の寄り合いのような、そんな感じがした。
番台脇のカーテンの向こう側から、帰る際も元気よく挨拶してくれました。
『おやすみなさい!』
心身ともに暖かくなり、家路につきました。
今回も、いいお湯でした!!!

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横須賀市佐野町3丁目3−8

横須賀市汐入 亀の湯

車で向かう。
駐車場が無さそうなのですぐ近くのコインパーキングに車を停める。
コインパーキングから亀の湯までの間に長光寺というお寺があり、その階段の下には子育地蔵尊がある。
歩いているすぐ目の前にあるので、お参りしてからお風呂へ。
この亀の湯さん、今まで行った銭湯の中ではぶっちぎりでディープな立地にあり、何か用が無ければまず通らない道にある。
通り沿いにどんと構えるものではなく、いわゆる“横丁の風呂屋”である。
佇まいは最高、入り口からレトロ感がハンパない。
暖簾を見ると“亀ノ湯”の文字。
地図やネット等の表記は『亀の湯』、
暖簾は『亀ノ湯』。
どっちでもいいのかな?
レトロ銭湯としては当たり前の『ハの字』の入り口、左手が女風呂、右手が男風呂。
戸を開けてすぐの下駄箱に履き物を入れ、番台で入浴料470円を支払う。
この時、番台にいたのは女性。
その女性は銭湯に似合わない若い女性。
自分と同年代か、若く見える年上の方か。
とにかく番台の方にしては若い。
脱衣所入ると驚いたことに、脱衣所(もちろん番台含む)がとんでもなく寒いのだ。
真冬の寒さの中、その番台の女性はボブスレーの選手のように番台にうずくまり、毛布に包まれた状態でいたのだ。
おそらく脱衣所内には暖房器具は無く、何時間もとんでもなく寒い番台にいたのだろう。
白い息を吐きながら脱衣所を見渡すと、天井が高いことに気付く。
脱衣所の天井なんて気にしたとがなかったが、ここの天井は他所より高いと思う。
山に囲まれた土地だから換気のためにこの形なのかな。
昼間に日が差すのであれば、是非見てみたい。
女風呂からはテレビの声が聴こえる。
残念ながら女風呂にはお客さんが居なそうでした。なので番台の方が見ていたのかな。
長椅子に座り暫くしてから服を脱ぎ、昔ながらの脱衣籠に衣類を入れ、いざ風呂場へ。
風呂場に入ると、脱衣所と共に天井が高い。
天井と壁は空色に塗られていて、壁には富士山と川と橋と茅葺き屋根の家が描かれている。
風呂場をぐるっと見渡すと先客が1人。
カランを陣取り、身体を洗う。
このシリーズでは初のケロリンではない洗面器。
椅子は昔ながらの緑色の『コの字』の椅子。
これを見たのは子供の頃以来です。
わからない方は調べてみてください。
風呂場全体としては、ごくごく普通の銭湯の造り。
身体を洗ったらいざ湯船へ。
湯船はベーシックに左手が深湯、右手が浅い湯。
まずは深湯に入る。
わかってはいたが、とんでもなく熱い!
温度計はなんと!
38度(笑)
壊れてやがる(笑)
でも身に覚えがある熱さである。
以前明徳湯の深湯にあった50度の風呂と体感温度が似てる。
つまり50度位って事か。。。
水を少しずつ入れながら入るも、もちろん長くは入れず、短時間の出入りを繰り返す。
繰り返し入ると慣れてくるのが怖い(笑)
熱すぎて長湯はできないので、水シャワーを浴びて脱衣所へ。
湯あがり、身体から湯気をモクモクあげながら服を着る。
脱衣所には冷蔵庫が置かれていて、牛乳等の飲み物がごく少量ずつ冷やされていた。
体が冷えないうちに、銭湯を後にする。
暖簾をくぐるとそこはタイムスリップしたような世界。
最高の銭湯がここにもありました。
今回も、いいお湯でした!!!

アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

横須賀市汐入町5丁目2
横須賀市汐入町5丁目2