台東区 上野御徒町〜燕湯〜

車を走らせ、目指すは東京都台東区。
今回は御徒町駅近くの燕湯へ。

今回から新しい事に挑戦する。
それは『銭湯お遍路』。
東京都の浴場組合が発行している『お遍路スタンプノート』という物があり、これを都内の公衆浴場(約580軒)に持参して、入浴の際にお遍路スタンプを押してもらう。
スタンプは浴場オリジナルのデザインになっていて、26浴場達成で認定証が、88浴場で記念品がもらえる。
そのお遍路の最初の銭湯に選んだのが、ここ上野御徒町の燕湯。

では何故、数ある銭湯の中からここを選んだのか。理由は複数ある。
まず早朝営業(朝6時〜)をしていること。
通常銭湯は、午後2時〜3時頃からが多い中、ここはぶっちぎりの早さだ。
そして一番の理由が、東京の銭湯では唯一となる、国の登録有形文化財に指定されているからだ。

お遍路を知った時から、ずっと最初は燕湯と決めていた。

ナビを使ってきたのでもちろん迷わず、幸いにも特別大きな渋滞に巻き込まれる事も無く到着。
御徒町駅の辺りに到着したのが午前11時過ぎ。
銭湯のすぐ近くにコインパーキングを見つけ、そこに駐車。

ナビを頼りにして来たので周りがよくわからず、御徒町駅の表なのか裏なのかもよくわからない。でも駅から歩いて5分位だろう。

こちらの銭湯は大きな通りから路地に入った裏道沿いにある。
ビルとビルの間に、そこだけ時が止まったような建物。
建物は、東京銭湯の代表的な造りである宮造りとは少し違うが、入口の暖簾の上には立派な千鳥破風。
二階?の部分にはいくつか窓がついている。
そこが居住スペースなのかはわからないが、建物の造りが独特だ。
外はコンクリートの壁があり、花王石鹸のレトロなポスターが貼られている。

伺った時は花王石鹸130周年を記念してのコラボ企画だそうで、外の壁の他にも、色々な所に花王のポスターが貼られている。
よく見ると暖簾も花王。
本来の姿が見たかったが、珍しい物が見れたので良しとするか。

その他、入口には変わった物が。
木の板に大きく『わ』と書かれ、その板がぶら下がっている。
これは『わ』と『板』で『わいた』。
つまり、『湯が沸いた』という意味だそうだ。
開店時はわ板。
では閉店時は、『ぬ』と書かれていて、『ぬ板』。
『湯を抜いた』という洒落の効いた物だ。
なんとも、遊び心がいい感じだ。

暖簾をくぐり、松竹鍵の下足入に靴を入れ、右手の男湯へ。
暖簾の先は、昔ながらの銭湯そのものの形をしていて、番台にはご主人と思われる男性がおり、元気よく挨拶してくれた。
お遍路の最初にここに選びましたと伝えると、
『うちが最初でいいのかな?』
なんていいながら、自分で印刷して用意して行ったスタンプノートではなく、新品のスタンプノートに交換してくれた。
そこにスタンプを押して、さらに燕湯のポストカードをいただいた。

東京銭湯の価格460円を支払い、脱衣所へ。
ここは利用客が多いからか脱衣籠は使っておらず、壁沿いと中心に種類の違うロッカーが設置されている。
1つはどこにでもある普通の鍵付きロッカー。
もう1つは、100円バック式の大きめのロッカー。
これは大きな荷物を持ってくるお客さんの為に設置されているのだと思う。
確かに、入口にキャリーバッグ等の注意書きがあった。
少し荷物もあったので、その大きめなロッカーを使用する。
服を脱ぎながら脱衣所を見渡すと、雰囲気は昔ながらの銭湯そのものだ。
天井は高い立派な格天井。

この時、脱衣所には10人以上のお客さんがおり、脱衣所の広さにしては少し服を脱ぐには手狭に感じた。
正直、ここの銭湯でこんなに多くのお客さんがいるとは思わなかった。

服を脱ぎ、いよいよ風呂場へ。


まず驚いたのは、人の多さ。
いわゆる昔ながらのベーシックな銭湯なのに、とんでもない人数が風呂場にいる。
浴室だけでも15人以上はいただろうか。
さすが人気の銭湯だ。

想像通り天井が高く、しっかりと湯気抜きがされている。
正面には中島盛夫絵師による、富士山の立派なペンキ絵。
左下のサインには2016年と、かなり最近描かれたようだ。

カランは左壁沿いに8、対面鏡付き島カランは6ずつ、右壁沿いに6。

島カランを陣取り身体を洗う。
嬉しいことに、燕湯さんにはシャンプー、ボディーソープが備え付けられている。

ガラス戸の前の左右に金属のラックがあり、大きなプッシュボトルにそれぞれ置かれている。

備え付けは非常に嬉しいのだが、頭を洗う時も身体を洗う時にもわざわざ取りに行くのがちょっと面倒だった。
しかも混んでいる上に置き場が二箇所しかないので、少し順番待ちのようになることもある。

サッと身体を洗い終えたら、いよいよ湯船へ。

ここで、燕湯最大の目玉の登場。
ちょうど風呂場の右角、湯船の上に、大きな大きな岩山があるのだ。
それは高さ2メートルほどもあり、これこそが国の登録有形文化財なのだ。
この岩山は、本物の富士山の溶岩で造られており、見た目のインパクトは相当なものだ。

湯船は2つ。
右が浅湯、左が深湯。
どうやら日曜日は薬湯の日らしく、2つある湯船の2つとも『赤ぶどう湯』。
正直、普通のお湯に浸かりたかったが仕方がない。

風呂に入る際、あることに気がついた。
風呂場は非常に混み合っているので、お客さん同士が譲り合って入っているように見える。
よくある、複数人でおしゃべりしながら長々と入っている人は見当たらない。
これは素晴らしい、いい銭湯にはいい客が付くのか。


まずは右の浅湯から入る。
半分溶岩に囲まれた浅湯の温度は43度。
もっと熱いかと思っていたが、それほどでもない。
大きさは5〜6人入れば満員位か。
混んでいるので、あまりゆっくりリラックスできる雰囲気ではないが、足を伸ばして富士山の溶岩を眺める。
いつ頃、どのような経緯で富士山から持ち込んだのか、当時は溶岩の風呂は珍しくなかったのかな、なんて思いながら湯に浸かる。

長湯はせずに隣の深湯へ。
深湯は浅湯に比べ小さく、2人入れば満員だろう。
ちょうど一人出たタイミングで深湯に入る。
温度は46度と、熱湯好みの江戸っ子仕様になっている。

深湯に入る際、湯が赤いので中のタイルが見えず、足を踏み外してドボンと深湯に『落ちて』しまった。
ついでに軽く腕をぶつけてしまい、非常に恥ずかしい思いをしてしまった。
ジリジリと感じる熱湯は私好みで、一気に身体を温めてくれる。

今回は混んでいるので長湯はせず、程よく身体を温める程度で風呂場を後にする。

風呂から出ると、来た時よりも脱衣所が混んでいる。
見た感じ、週末だからか常連さんより観光客の方がが多く見える。
朝6時から営業してるので、今度来る時は早朝に来てみようかな。

それでも常連さんで混み合っているのかな?

服を着て外に出ると、外観の写真を撮っている方が数人。
有形文化財の銭湯は、ある意味観光スポットにもなっているのだろう。

今回も、いいお湯でした!!

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清潔感   
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また来たい度

燕湯

上町 当たり湯〜改修工事完了編〜

【銭湯放浪記vol.28〜上町 当り湯②〜】

5月下旬頃、工事により数日間休業していた上町の当り湯さん。
営業再開してから行けてなかったので、時間を見つけて伺ってきました。

番台の女将さんに聞くと、壁のペンキを塗りなおしたとのこと。
確かに、番台から中を覗いてみると浴場内が明るくなった印象。

実際入ってみると、高い天井から壁、サッシまわりや水道の配管までのペンキが塗り替えられている。
かつては薄い黄色のペンキだったが、ずいぶん剥がれてしまっていた。
それも“レトロな味”だったのだが、塗り替えられて薄い紫色になっていた。

他にも浴槽内やカランまわりのタイルも多少補修されている。
ペンキ絵はそのままだが、浴場内がぼんやりと明るくなった。

夕方のまだ薄明るい時間に銭湯。最高だ。
またすぐ行こう。

場所は鶴久保小学校の向かい。
建物脇に数台分の駐車スペースがあります。
貸しタオルがあり、ハンドタオル、バスタオル共に無料で貸してくれます。
使い切りのシャンプー、ボディーソープは各30円で販売しているので、手ぶらでも大丈夫。

昭和2年に造られた昔ながらの銭湯へ、皆さんも是非。

【営業時間】
14時30分〜21時(21時15分完全閉店)

【定休日】
毎週金曜日

当たり湯

三春町 富乃湯

電車で向かう。
堀ノ内駅下車徒歩1〜2分、とはいえ駅前である。
知ってる道なので当然すぐ着く。
暗くてよく見えなかったが、高い立派な煙突が見える。
入口には暖簾がかかっておらず、中もなんとなく暗い。
もう終わっちゃったのかなと思い、建物脇へまわるとケロリンとタイルの『カッコーン』の音。素晴らしい。
正面に戻り入口を確認すると『左側男湯』だということに気がつく。
このシリーズ初の左側。
男女左右どっちにあるかは諸説あるらしいが、その説の1つに
『覗かれやすい側を男湯にする』
というのがあるらしい。
今回伺った富乃湯さんは、営業確認する為にまわった建物脇が住宅街に続く道沿いにある。
窓を開けたら外から見える可能性があるので、その説にあてはまる。
男湯のガラスの引き戸をカラカラっと開けると昔ながらの番台。
番台には齢80を超えたであろう年配の男性。
『いいですか?』
と声をかける。すると
番『30分で出てもらえるかな?』
私『わかりました!すぐ出ます』
番『申し訳ない』
どうやらもう閉める時間らしい。
暖簾が無いのはもう閉店時間だったからか。
少し申し訳ない気持ちになったが入浴料470円を支払い、脱衣所へ。
番台脇には小さな置物、おもちゃ、フィギュア等が整理されて並んでいる。
おそらくご主人の趣味だろう。
脱衣所には椅子4脚とテーブルが置かれていて、まるで家のダイニングのよう。
テーブルの上にはうちわが数枚。
左右壁側にロッカーがあるが、脱衣籠も用意されている。
ロッカーの前には荷物が置けるようにベンチも置かれている。
せっかくあるのでロッカーを使用する。
急いで服を脱いだらいざ風呂場へ。
風呂場は奥行きはさほどなく、壁にはペンキ絵ではなくタイル絵で、鯉が数匹描かれている。
床とカランまわりのタイルがとても綺麗で、張り替えてからそんなに時間が経っていないと思う。
天井が高く、壁に付けられた蛍光灯に照らされた湯気がなんとも言えない景色を生み出していた。
先客は1人。
カランは15人分あり、いつも通りの造りをしている。
洗面器はいつものケロリン。
特に変わった所は無いが、下のカランの湯の温度が他所より低い。
身体を洗ったら湯船へ。
湯船は1つだが、奥の壁から左側の壁にかけてL字になっていて、角には小さな岩山が造られている。
湯の中にステンレス製のフェンスがあり、お湯は同じだが別々の風呂になっている。
左側は普通の風呂で、右側は深湯でボコボコと沢山の気泡が出ている。
気になる湯の温度は46度、熱いはずだが銭湯好きとしては適温。
こちらのお湯はとても柔らかく、入りやすい。
大袈裟に表現すると、湯に浸かるというより身体に湯を纏うような感じ。
時間が無いので長風呂ができなかったのが残念だが、左右の湯に交互に入る。
いい感じで汗をかいたら水を浴びて身体をキュッと締める。
名残惜しいが風呂場を後にする。
脱衣所ではご主人がテレビを見ていた。
テレビには正月番組のCMが流れており、録画と思われる。
ご主人がリモコンを操作すると、テレビは録画一覧に切り替わる。
録画されていたのは
『相棒』と『バカ殿』。
年配の方でもバカ殿好きなんだと思うと笑いをこらえるのが大変でした。
他にお客さんもいなく、私が最後の客なのでご主人に話しかけてみた。
詳しくは書かないが、いろんな貴重な話が聞けた。
現在は日曜休み、営業時間も15時から18時頃までと縮小しているそう。
身体も動かなくなってきているので、営業時間を縮小して、細く長く風呂屋を続けていくそうです。
また電車に乗って行こう。
今日もいいお湯でした!!

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清潔感   
湯加減   
また来たい度

横須賀市三春町3丁目31

鷹取 鷹取温泉

車で向かう。
すぐ近くのコインパーキングに車を停め、寒いので急ぎ足で向かう。
今回伺う鷹取温泉は、位置でいうと追浜駅の裏手辺り。
商店街の通り沿いにある、いわゆる“ビル銭”である。
一階が飲食店、二階が銭湯、三階から上はアパートみたいな感じになっている。
建物に大きく鷹取温泉と書かれているので、見過ごすことなくたどり着ける。
建物脇の暖簾をくぐると二階へ上がる階段があり、大きな矢印に『2F 公衆浴場』と書かれている。
階段下には営業時間を知らせる張り紙や注意書き、銭湯関係のポスター等が貼られている。
『本日の湯』の看板にはローズジャスミンと表記されていた。
他にも何故かぬいぐるみが壁からぶら下がっていたりしていて、今まで行った銭湯とは一線を画す造りとなっている。
階段の途中には孫?が描いたであろう子供の絵が飾られている。
階段を上がると目の前の壁はガラスブロック。なんかオシャレ。
階段を上がった先には2つのガラスの引き戸があり、それぞれ男湯女湯になっている。
男湯の戸を開けると、いきなり目に飛び込んできたのはスッポンポンのおじいさん。
昔ながらの銭湯は、暖簾をくぐって戸を開けるとまず下駄箱になっている。
さらに下駄箱から脱衣所までにも戸が設けられていることも多く、外から見えないように『二重構造』となっている事が多い中、突然の脱衣所に驚いた。
男湯の奥にある女湯に出入りする女性は、偶然であれば男湯の脱衣所が丸見えになる可能性もある。
逆に女湯には男性から、または女湯に出入りする女性には角度的に脱衣所が見えない工夫がしてある構造になっていると思う。
ガラス戸を開けて靴を脱ぎ、番台横にある下駄箱に履き物を入れて鍵を抜く。
番台には70歳位の女性。
1人で来ている若い男性客に何かを聞いている。
八景辺りのレストランの場所を聞いているようだ。
入浴料500円を渡すと、その女性は会話を止める事なくおつりの30円を手渡してきた。
昔ながらの銭湯を求めて来ているだから、そんな態度はもちろん嫌ではなく、むしろその会話に入りたいくらいだった。
入口の造りからすると想像できなかったが、脱衣所は意外とシンプルな造りをしている。
番台があり、ロッカーがあり、冷蔵庫があり、テレビがあり、古い体重計がある。
脱衣所のど真ん中にはテーブルとソファー。
テーブルもソファーも、どこかの会社の応接室みたいな感じ。
確かテーブルを囲うように1人掛けソファーが4つだったか。
テーブルの上には自由に使っていい綿棒があり、何故かルービックキューブも置かれている。
以前はここにどっかりと腰を下ろし、湯上がりの一服を楽しめたのだろう。
脱衣所の端っこには100円で使用できる家庭用?の電話ボックスのような、移動可能の1人用サウナが置かれているが、長い間電源すら入っていないようだ。
サウナの後ろには使わなくなった椅子などが置かれている。
服を脱ぎ、ロッカーの鍵を足に巻きつけいざ風呂場へ。
まず目に飛び込んできたのは奥の風呂。
ひょうたん型のような形をしていて、岩山が造られている。
奥の壁には小さなタイルが貼られていて、岬と灯台、ヨット等がタイルのモザイク画で描かれている。
あまりの驚きと、いい意味での裏切りに少しニヤついてしまった。
ケロリンではない洗面器と椅子を持ち、カランの前に座る。
奥に向かって左手の壁沿いのカランを正面したのだが、その壁もまたモザイク画。
そのモザイク画はなんと、全裸の金髪女性。
クチビルも太く、マリリンモンローのような感じの外国人。
しかも4人、凄いセンスだ。
カランまわりは、タイルがとても綺麗なのが印象に残ってるくらいで、特別変わった事はなかった。
体を洗い、湯船へ。
先ほどのひょうたん型の風呂は、なんと湯船のど真ん中に大きな柱が立っている。
ビル銭だから構造上仕方ないのか、狙っているのか。
壁際の岩山から湯が流れる仕組みになっているが、そこからお湯は出ていない。
ジェットの穴のようなものも見えるが、残念ながらそちらも動いていない。
温度は46度、温度にしては少しぬるく感じる。
岩山、柱がある右側は浅く、ジェットのある左側が深くなっており、湯の中で段が造られている。
浅い方はべたに座って胸下くらい、深い方はアゴまで浸かれるようになっている。
体を洗っている間に他の客はみんな出て行ったので、風呂場には自分1人だけ。
ここぞとばかりにキョロキョロ風呂場を見回す。
ビル銭だから仕方ないが、天井が低い。
風呂場全体はさほど広くはないが、風呂場は明るく清潔に感じた。
ここにはもう1つの湯船がある。
日替わりのお湯を楽しめる小さめの湯船が、風呂場に入って左手前に造られている。
深い青色のお湯はローズジャスミンの湯らしいが、ハッキリとした匂いは感じられない。
こちらは常にジャグジーがボコボコしており、常にお湯を供給していて湯船からお湯を溢れさせている。
温度は少しぬるめだが、41度位はあったと思う。
これは素晴らしく入り心地の良い風呂だ。
大きな風呂は形のせいか落ち着かなかったが、この風呂は湯加減、入り心地共に最高だ。
今日もいい汗をかいて頭から水をかぶって脱衣所へ。
自分の使用しているロッカーの台の上にはテレビが置かれていて、ちょうどテレビが目の前にくる感じになっている。
そのテレビを番台の女性がじーっと見ているので、服を着るまでそわそわしてしまった。
帰る際、軽く挨拶を交わす。
12時半には開店していて、水曜と日曜がお休みだそうだ。
やはりネットの情報はあてにならない。
この銭湯は失礼だが『昔イケてた温泉旅館の大浴場』
といった感じ。
立地とのギャップ、予想外の造りには驚いたが、良い所でした。
今回も、いいお湯でした!!!

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清潔感   
湯加減   
また来たい度

横須賀市鷹取1丁目4−16

船越 竹の湯

車で向かう。
場所がわかっていたので近くのコインパーキングに車を停め、歩いてお風呂へ。
船越には以前から馴染みがあり、いつか入ってみたかった銭湯に行くとあって期待しながら向かう。
道中、ここのご主人お元気かなーとか、ここのアレが美味しいんだよなーって思いながら商店街を歩く。
その商店街の中にある銭湯は、コンビニや名店蕎麦屋の並びにあり、失礼な言い方だが、“田舎商店街の風呂屋”といった所だ。
銭湯らしくない入口、外観。
商店街のアーケードで建物全体を見渡すことができないのが残念だ。
暖簾をくぐり、靴を下駄箱に入れ、番台で入浴料470円を支払う。
下駄箱からみて手前が男湯、奥が女湯となっている。
番台には60代とみられる女性がいて、『いらっしゃいませ』を非常に丁寧に言ってくれる。
軽くお辞儀してから脱衣所へ。
脱衣所は見事な折り上げ格子天井で、女湯まで繋がったその天井は見事なものだ。
古いマッサージチェアー、いつのかわからない新築祝いのベンチ。
見渡す限りレトロ銭湯のマストを全て備えている。
大きな鏡の前には入れ墨の入った20才位の若者。
鏡の前に2人で並び、お互いの彫り物を見せ合っている。
入れ墨には抵抗や偏見はないが、せめて公衆の面前ではほんの少しでも他の客に配慮をして欲しいものだ。
ロッカー式なので衣類をロッカーに入れ、ゴムのついた鍵を腕に巻いて風呂場へ。
風呂場は白い壁と天井、高い天井の上の方は湯気でハッキリと見えない。
壁には富士山、松の木、湖?の絵が描かれている。
その他にもタイル絵で鯉と金魚、武蔵坊弁慶等の絵が壁に沿って貼られている。
カランは15人程が使用できるようになっており、このカラン周りや床のタイルがとても綺麗。
恐らく張り替えてそんなに時間が経ってないと思われる。
レトロ感は薄れるが、やはり綺麗にこしたことはない。
ケロリンの洗面器を使い身体を洗い、湯船へ。
浴槽は2つ、左に深湯、右に浅いお湯。
右の浅い風呂は半分だけ気泡風呂になっており、何故か底の方からオレンジ色の光でお湯を照らしている。
まずは深湯。
前日が熱湯だったので恐る恐る入る。
湯加減は熱いと思うギリギリの温度で、私的には銭湯としては最高の湯加減。
ここの温度計も壊れていて、38度を指している(笑)
家の風呂より熱いので、おそらく43〜45度位か。
温度からか、他の銭湯よりもお湯が柔らかく感じる。
銭湯は温泉等と違い、熱くてゆっくり長風呂をすることができないのが残念だ。
ここの銭湯は他にもお客さんが多く、皆さん短時間の入浴と休憩を繰り返している。
私も浅いお湯と深湯に交互に入っては休憩を繰り返し、いい感じに汗が出たところで水をかぶり、身体をよく拭いてから脱衣所へ。
冷蔵庫には定番の飲み物が冷やされているが、今回も購入はせず。
今回のお湯、非常に気持ち良かったです。
温度か、水質か、沸かし方なのかはわかりませんが、他所では感じない“何か”を感じることができました。
寄りやすい場所なので、また来ます!
今回も、いいお湯でした!!!

アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

横須賀市船越町1丁目51

横須賀市汐入 亀の湯

車で向かう。
駐車場が無さそうなのですぐ近くのコインパーキングに車を停める。
コインパーキングから亀の湯までの間に長光寺というお寺があり、その階段の下には子育地蔵尊がある。
歩いているすぐ目の前にあるので、お参りしてからお風呂へ。
この亀の湯さん、今まで行った銭湯の中ではぶっちぎりでディープな立地にあり、何か用が無ければまず通らない道にある。
通り沿いにどんと構えるものではなく、いわゆる“横丁の風呂屋”である。
佇まいは最高、入り口からレトロ感がハンパない。
暖簾を見ると“亀ノ湯”の文字。
地図やネット等の表記は『亀の湯』、
暖簾は『亀ノ湯』。
どっちでもいいのかな?
レトロ銭湯としては当たり前の『ハの字』の入り口、左手が女風呂、右手が男風呂。
戸を開けてすぐの下駄箱に履き物を入れ、番台で入浴料470円を支払う。
この時、番台にいたのは女性。
その女性は銭湯に似合わない若い女性。
自分と同年代か、若く見える年上の方か。
とにかく番台の方にしては若い。
脱衣所入ると驚いたことに、脱衣所(もちろん番台含む)がとんでもなく寒いのだ。
真冬の寒さの中、その番台の女性はボブスレーの選手のように番台にうずくまり、毛布に包まれた状態でいたのだ。
おそらく脱衣所内には暖房器具は無く、何時間もとんでもなく寒い番台にいたのだろう。
白い息を吐きながら脱衣所を見渡すと、天井が高いことに気付く。
脱衣所の天井なんて気にしたとがなかったが、ここの天井は他所より高いと思う。
山に囲まれた土地だから換気のためにこの形なのかな。
昼間に日が差すのであれば、是非見てみたい。
女風呂からはテレビの声が聴こえる。
残念ながら女風呂にはお客さんが居なそうでした。なので番台の方が見ていたのかな。
長椅子に座り暫くしてから服を脱ぎ、昔ながらの脱衣籠に衣類を入れ、いざ風呂場へ。
風呂場に入ると、脱衣所と共に天井が高い。
天井と壁は空色に塗られていて、壁には富士山と川と橋と茅葺き屋根の家が描かれている。
風呂場をぐるっと見渡すと先客が1人。
カランを陣取り、身体を洗う。
このシリーズでは初のケロリンではない洗面器。
椅子は昔ながらの緑色の『コの字』の椅子。
これを見たのは子供の頃以来です。
わからない方は調べてみてください。
風呂場全体としては、ごくごく普通の銭湯の造り。
身体を洗ったらいざ湯船へ。
湯船はベーシックに左手が深湯、右手が浅い湯。
まずは深湯に入る。
わかってはいたが、とんでもなく熱い!
温度計はなんと!
38度(笑)
壊れてやがる(笑)
でも身に覚えがある熱さである。
以前明徳湯の深湯にあった50度の風呂と体感温度が似てる。
つまり50度位って事か。。。
水を少しずつ入れながら入るも、もちろん長くは入れず、短時間の出入りを繰り返す。
繰り返し入ると慣れてくるのが怖い(笑)
熱すぎて長湯はできないので、水シャワーを浴びて脱衣所へ。
湯あがり、身体から湯気をモクモクあげながら服を着る。
脱衣所には冷蔵庫が置かれていて、牛乳等の飲み物がごく少量ずつ冷やされていた。
体が冷えないうちに、銭湯を後にする。
暖簾をくぐるとそこはタイムスリップしたような世界。
最高の銭湯がここにもありました。
今回も、いいお湯でした!!!

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湯加減   
また来たい度

横須賀市汐入町5丁目2
横須賀市汐入町5丁目2

横須賀市平作 やすらぎ温泉

新年一発目、今回は平作へ。
場所を特定しただけで、開いてるかもわからないままバイクで訪問。
近くなので当然迷わず到着、開店しているのを確認。
駐車場は建物脇に5台、道路を挟んだ所にも10台位?停められる模様。
看板を除けばとても銭湯とは思えない外観。
扉を開けるとすぐに番台。
履き物を下駄箱に入れて鍵を抜き、番台で入浴料470円を支払う。
この場所には水槽が数個置かれている。
魚は名前はわからないが、熱帯魚と思われる。
番台脇に女風呂の暖簾。
一階部分が女風呂、二階が男風呂になっていて、男風呂へは階段で上がるようになっている。
階段には何故か今上映中の映画や木下サーカスのポスター。
二階に上がりドアを開けると脱衣所。
脱衣所にはマッサージチェアーと自販機が目に入る。
テレビも一台、扇風機数台。
服を脱ぎ、ロッカーに入れたらいざ風呂場へ。
風呂場に入るとまず目に入ったのが、入れ墨バッチリの80前後のおじいさん。
ジロジロ見てたらすんごいこっち見てる(笑)
お客さんの人数も多く、20人程が常にいたように見える。
風呂場は全体的に明るく、清潔感があるように見える。
壁には2つの絵が描かれている。
左手には雪山と湖、右手には山中の川が描かれているが、銭湯のような描き方ではなくタイルに絵を描いている。
まずは身体を洗う。
洗い場はいつも通りベーシックな造りをしている。もちろんシャワーは固定式。
立ちシャワーもいくつかある。
湯船はたぶん6つ。
普通の風呂、薬湯、お湯が滝みたいに落ちる熱い風呂、ジャグジー、電気風呂、寝湯、水風呂。
と、ドライサウナ!
身体を洗ったらジャグジー、電気風呂等一通りの湯に入る。
薬湯だけ空かなかったから最後まで入れなかった。
身体を温めたらサウナへ。
サウナはMAX9人が入れる造り。
サウナ室にはガラスの小窓があり、一部の人がガラス越しに脱衣所のテレビが見れるようになっている。
温度計(ドライサウナとしては少し高めの97度位)、今時珍しい砂時計(五分)があるだけの部屋。
お客さんのほとんどがサウナに入るようだ。
サウナを出ると当然水風呂へ。
他のサウナと比べると、水風呂の温度がいくらか高めだと思う。
立ちシャワーの真水と比べるとよくわかる。
サウナ→水風呂→脱衣所で休憩→熱い風呂→サウナ。
これを繰り返し、サッパリしたところで風呂を出る。
番台横に冷蔵庫と冷凍庫。
酒は無く、ジュースやお茶等と、冷凍庫にはアイスと何故かロックアイス。
営業時間は昼の12時から夜12時まで。
470円でサウナまで入れるのは嬉しい!
バイクでも車でも行けるいい所を見つけました。
また行こう、いいお湯でした!!

アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

横須賀市平作1-2-20