大田区羽田〜入船湯〜

今日の銭湯は日本一の大空港、羽田空港のすぐ近く。
最寄駅は京浜急行穴守稲荷駅。
今回伺う入船湯は、なんと江戸時代から続く銭湯だそうだ。

晴天、最高のドライブ日和の午前中に車で向かう。
『羽田』というと、自分の中では完全に空港のイメージ。
なので、恥ずかしながら空港以外で『羽田』って町があるのを今回初めて知った。

湾岸線ではなく、蒲田方面から環八通りを進む。初めて通る道だ。
付近に到着すると、天空橋駅に向かう橋がかかっている。
その橋の手前を海沿いに曲がると、そこは昔の雰囲気漂う漁師町。
サイクリングしている人や、海沿いを散歩している家族連れもいる。

銭湯近くに土手があり、海沿いに漁船が並ぶ。
知らなかった。羽田って漁師町だったのか。
どことなく、横須賀市平成町埋め立て前の安浦の雰囲気に似ている。

ナビ通りに進むと、漁師町の中の住宅街に入る。道はかなり狭いが、迷うことなくすぐに着いた。
建物は一階部分がタイル張りになっていて、二階から上は居住スペースになっているようだ。
青と白の独特な雰囲気の看板に、大きく『入船湯』とかかれている。

いつも通り近隣のコインパーキングを探すも全然見つからず、戻ってご主人に駐車場の場所を聞いたところ、建物脇のスペースに駐車できるとのことで、そこに置かせてもらった。
縦列で最大3台まで駐車可能とのこと。

さて建物内へ。
靴を脱いで札を抜き、入ってすぐのフロントへ。
フロントのご主人に色々話を伺うと、やはりここら辺は漁師町で、常連さんは夏になると上半身裸のまま入店してくるようだ。
なんかその辺も横須賀っぽい。

脱衣所はいくらか古く見えるが、清潔が保たれている。
こちらはごく普通のロッカー式。
脱衣所中央にもロッカーがあり、その上には植物とうちわが置かれていて、マッサージ機も設置してある。

さっと服を脱ぎ、いざ風呂場へ。

先客は高齢の方2名のみ。
風呂場の全体の印象はさほど大きくなく、明るい感じ。湯気も篭っていないのでいい感じだ。
正面の壁には雪の山と川のタイル絵が貼られている(記憶が曖昧な部分あり)。
正面壁添いに湯船が並び、左手前にサウナ。

カランはいつもの縦並びになっていて、
左から、
2(立ちシャワー)+2、
対面鏡付き島カランが5ずつ、
右壁沿いに10。
シャワーは固定式。

湯船に浸かる前に、まずはサッと身体を洗う。
軽く洗ったら、湯船へ。

浴槽はとても妙な形をしている。
壁添いに並んでいるのだが、どれも四角形ではないのだ。
左から日替わり?の珍しいヒアルロン酸風呂(L字)。
普通の風呂(五角形)。
バイブラ湯と電気風呂(変則L字)。
となっている。
普通の風呂の壁には岩が張られ、バイブラ湯の壁にはなんと水槽が埋め込まれている。
さほど大きくはないが、立派な水槽だ。
その中には海沿いの銭湯なのに、金魚が数匹泳いでいる。これがアジとかなら最高なのに。

まずはヒアルロン酸風呂へ。
この手の薬湯はだいたい温度は低めに設定してあることが多いのだが、ここの温度は46とかなり高め。
熱いお湯が好きな自分としては嬉しい所だ。

隣の風呂も、マッサージ湯も電気もここよりぬるめに設定してあり、ゆっくり入るのが好きな方はこっちがいいだろう。
しかし湯船自体があまり大きくないので、混雑時はあまりゆっくりできないかもしれない。

続いて無料サウナへ。
MAX7人位入れるサイズのサウナは92度ほど。
貸し切り状態のサウナを楽しみ、外へ出るも残念なことに、こちらの銭湯には水風呂が無い。
桶で水をかぶり身体を締めるが、サウナ好きとしてはかなり残念だった。

時間が無く、あまりゆっくりできなかったがまた行きたい所ができた。
蒲田〜羽田空港辺りに遊びに行く時は、是非立ち寄ってもらいたい。


今日も、いいお湯でした!


アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

羽田 入船湯

磯子区中原 杉田湯

車で訪問。
場所は京浜急行杉田駅からすぐ。
駅からダッシュで1分程の場所にある。

駅裏のコインパーキングに車を止め、歩いて向かう。
杉田駅は国道16号側の商店街がある方は何度も行ったことがあるが、駅の裏は初めて来た。

商店街側とは違い、裏側はとても静かで車通りも少ない。
住んでいる方しか通らないような道だ。

駅に沿って少し歩き、そこから裏道へと進む。
しばらくすると電柱に看板があったので更に細い道に入る。
しかしそこはまるで人の家の敷地に入ってるのかと思う位、ローカルな道だ。
すぐに建物が見えるのだが、暖簾を確認するまで信じられなかった。

失礼な話だが、こんな所に銭湯があるの?って思ってしまった。
少なくとも、立地だけでいえば過去の銭湯の群を抜く超ローカル銭湯だ。

あの電柱の看板がなければ、もしかしたらたどり着けなかったかもしれない。
そんな場所にある杉田湯は一体どんな銭湯なのか。
下調べは営業時間を確認する以外一切しないので、少し不安になってしまった。

細い道の奥にある建物のまわりは行き止まりになっていて、そこに住んでいる人か銭湯の客しか通らないだろう。
外観をいつものようにゆっくり見たかったが、あまりのローカルっぷりにビビり、不審者と間違われたくなかったので諦めた。

建物は古いモルタル製で、時代を感じさせてくれる。
建物の前には飲み物の自販機、小道を挟んだ向かいにベンチがある。
この小道も銭湯の敷地内のようなものだろう。


さぁいよいよ暖簾をくぐって銭湯へ。
そこは昔ながらの『ハの字』の入口で、右が男湯、左が女湯になっている。

そしてこちらにも傘専用ロッカーが。
左右に男女別の下足箱があり、真ん中に傘用ロッカーが置かれている。
靴を下足箱に入れて鍵を抜き、カラカラっとガラス戸を開ける。

『いらっしゃいませ』

ギリギリ聞こえない位の声で出迎えてくれた番台の方に入浴料470円を支払い、脱衣場へ。

番台も脱衣場も、昔ながらの銭湯そのものだ。
特に変わったものは見当たらない。

女湯側の仕切りには大きな鏡、そこに置いてあるドライヤーの使用料は20円。
小さな冷蔵庫があり、ひと通りの飲み物は用意されているようだ。
レトロの代表格ともいえる牛乳のメーカーの青いベンチも置いてある。
外には小さな坪庭があり、綺麗な紫陽花が咲いている。

他にも脱衣場内に洗濯機が二台、乾燥機が一台置いてあり、コインランドリーの要素も兼ねている。

ここは脱衣籠ではなくロッカー式。
脱衣場の中心に大きなロッカーがあり、右壁沿いには常連さん専用の場所も用意されている。

直前まで西日が入っていたせいか、脱衣場がとても暑い。
窓も扇風機も全開だが、ずいぶん温度が高い。
さっと服を脱ぎ、鍵を抜いたらいざ風呂場へ。

風呂場の第一印象は、お客さんの多さ。
この大きさの銭湯の割にはかなりお客さんが多いと思う。
もちろん年齢層は高いが、それでも中には若い方もいる。
風呂場にいただけでも8人位いただろうか。

風呂場は天井が素晴らしく高く、壁や天井は白と水色で塗られている。
風呂場も全体的にベーシックな造りをしている。

カランは右壁沿いに5。
島カランは鏡シャワー付きで対面式5ずつ。
左壁沿いに6。
左右壁沿い一番手前に立ちシャワーが1つずつ。
もちろんケロリン桶を使用し、椅子は白い小ぶりのもの。
こちらはタイルも鏡も綺麗だ。

身体を洗っていると、多くの方がこちらをチラチラ見てくる。
よほどよそ者が珍しいのか、それとも自分がキョロキョロし過ぎて目立っていたのか。
何故だか視線を感じる。

身体を洗ったら湯船へ。
湯船は2つ。左が座風呂、右が浅湯。

まずは浅湯へ。
5〜6人は入れる位の少し大きめの湯船。
温度計は46度を指しているが、もう少し低いだろう。

久しぶりに、本当に久しぶりに自分の好きな湯質の風呂に入れた気がする。
ぬるくなく、熱過ぎない自分に合った温度。
薪で炊いたなめらかなお湯は、身体全体を優しく包み込む。
ゆっくりと湯に浸かり、心身ともにリラックス。

隣の座風呂は、かつて深湯だったのを改造して作ったと思われる。
温度は浅湯と変わらず。
2人用で、こちらはジャグジーになっている。

ペンキ絵はわりと最近塗り直したのか、とても綺麗な富士山が描かれている。
ペンキ絵を巡るのも、銭湯の醍醐味の1つだろう。

身体の芯まで温まり、水をかぶって風呂場を後にする。

脱衣場には腰にタオルを巻いてオロナミンCを飲むおじいちゃん。
実に微笑ましい。


久しぶりにレトロ丸出しの銭湯に来れた気がする。
たまに出会う、自分にピッタリのお湯。
こういう出会いがあるから、銭湯はやめられない。

また来ます。

今日もいいお湯でした!!


アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

上町 当たり湯〜改修工事完了編〜

【銭湯放浪記vol.28〜上町 当り湯②〜】

5月下旬頃、工事により数日間休業していた上町の当り湯さん。
営業再開してから行けてなかったので、時間を見つけて伺ってきました。

番台の女将さんに聞くと、壁のペンキを塗りなおしたとのこと。
確かに、番台から中を覗いてみると浴場内が明るくなった印象。

実際入ってみると、高い天井から壁、サッシまわりや水道の配管までのペンキが塗り替えられている。
かつては薄い黄色のペンキだったが、ずいぶん剥がれてしまっていた。
それも“レトロな味”だったのだが、塗り替えられて薄い紫色になっていた。

他にも浴槽内やカランまわりのタイルも多少補修されている。
ペンキ絵はそのままだが、浴場内がぼんやりと明るくなった。

夕方のまだ薄明るい時間に銭湯。最高だ。
またすぐ行こう。

場所は鶴久保小学校の向かい。
建物脇に数台分の駐車スペースがあります。
貸しタオルがあり、ハンドタオル、バスタオル共に無料で貸してくれます。
使い切りのシャンプー、ボディーソープは各30円で販売しているので、手ぶらでも大丈夫。

昭和2年に造られた昔ながらの銭湯へ、皆さんも是非。

【営業時間】
14時30分〜21時(21時15分完全閉店)

【定休日】
毎週金曜日

当たり湯