横須賀市佐野 常盤湯

車で向かう。
佐野で風呂といえば、まず頭に浮かぶのが『佐野天然温泉 のぼり雲』だろう。
今回訪れた常盤湯さんは、その人気日帰り入浴施設のすぐ近くにある。
コンビニのすぐ隣にあるコインパーキングに車を停め、銭湯へ向かう。
バス通りからギリギリ車が入れる道に入って3軒目位が銭湯。
通りからはわからないが、コンビニの角から裏道に入った途端銭湯だとわかる。
銭湯特有の窓の並びや高い煙突は、どこからどう見ても銭湯のそれである。
そんな銭湯の側面を眺めながら正面へ。
地元なので当然、この道も、ここに銭湯があることも知っていたが入るのは初めて。
改めて入口を見てみると、ここも銭湯とは思えない。
写真を見てもわかるのだが、銭湯じゃなくてまるで町内会のような雰囲気。。。
暖簾ものぼりもあるのだが、ぱっと見肝心の看板が見当たらない。
どーんと看板があるのではなく、写真右手ののぼりの奥の壁に小さいのがあるくらい。
正面の暖簾をくぐると、健康薬用風呂の案内板。
日替わりか、週替わりか月替わりかはわからないが、今日はワイン風呂のようだ。
今まで薬草風呂等はあったが、ワイン風呂は初めて見た。
銭湯特有の“ハの字”の入口右手の男湯へ。
こちらも昔ながらの銭湯の形をしていて、いつものように靴を脱ぎ、下駄箱に履き物を入れて鍵を抜く。
番台には誰も座っておらず、人がいるはずの所に販売用のシャンプーやタオル等が置かれている。
少しすると、番台の前に仕切られたカーテンの奥から70代とみられる女性が女湯側からチラッと顔を覗かせた。
『いらっしゃいませ、こんばんは!』
元気よく挨拶をしてくれるのだが、女性はカーテンの向こう側から半分ほど顔を見せただけである。
入浴料470円を見せて番台に置き、脱衣所へ。
番台に入った時点で気づいていたが、脱衣所の天井が低い。
低いと言っても他所の高い天井と比べてなので、普通といえば普通だろう。
脱衣所から風呂場に向かって右側には棚があり、常連さんの洗面器やシャンプー等が置かれている。
その棚の脇には何故かレゴブロックが飾られていた。
服を脱ぎ、脱衣籠に衣類を入れたらいざ風呂場へ。
まず目に入ったのは床のタイルで、銭湯としては珍しいのかな?紫に近い青色(藍色)のタイルが貼られている。
全体的に掃除も行き届いていて、清潔感がある。
天井は脱衣所と同じく、他所よりいくらか低いようだ。
しかし天井、窓、天井までのあの独特の空気感は、まさに求めていたとおりである。
脱衣所と浴場の間のガラス戸から奥の壁までの奥行きが、他所よりいくらか狭く感じる。
奥の壁には山河の絵が描かれている。
ちなみに今回、このシリーズで過去最高の人口密度を記録した。
この広さで、私の他にお客さんが6人もいるのだから狭く感じてもおかしくはない。
カランの数は15人程。
先客6人のうち5人がカランを使用しているので少し窮屈に感じる。
ケロリン桶と椅子を持ってカランを陣取る。
いつも通り、固定式のシャワーと湯水別の蛇口。
特別感じたことはないが、ここのシャワーは水圧が強くて気持ちいい。
身体を洗ったらいよいよ湯船へ。
湯船は3つ。左手から深湯、浅い風呂、右側面にワイン風呂。
まずは左の深湯から入る。
大人が立ってもへそ上位まである深い湯船の温度は43度位か。
残念ながら温度計はどこにもついていないが、最近の銭湯巡りで体内温度計の正確さには自信がある。
マッサージ風のジェットが壁側から数カ所吹き出しており、腰に当てて楽しむものと思われる。
隣の浅い風呂も温度は同じで、こちらは床から気泡が出るジャグジータイプ。
ニオイが付くのを覚悟して入ったワイン風呂はぬるめの40度位で、ここの風呂の中では一番気泡が強い。
湯に浸かっては出て休むを繰り返し、最後は恒例の水浴びをして、身体をよく拭いてから脱衣所へ。
この脱衣所の中で際立ってレトロ感を放っていたのは『いつのだよ!』てツッコみたくなるほど古くて小さい有料ドライヤー。
本当に動くのでしょうか。。。
冷蔵庫には色々な種類の飲み物が冷やされているが、アルコール類は無いようだ。
今日も飲み物は買わずにお風呂を後にする。
常連さんや番台の方の会話を聞いていると、本当に町内会の寄り合いのような、そんな感じがした。
番台脇のカーテンの向こう側から、帰る際も元気よく挨拶してくれました。
『おやすみなさい!』
心身ともに暖かくなり、家路につきました。
今回も、いいお湯でした!!!

アクセス度 
雰囲気   
清潔感   
湯加減   
また来たい度

横須賀市佐野町3丁目3−8