久里浜 梅の湯
電車で向かう。
京急久里浜駅下車徒歩1〜2分、ほぼ駅前である。
久しぶりに久里浜の駅前を散歩しようとしていたが、すぐに着いてしまった。
裏道沿いにある梅の湯さんは、建物の側面を通って正面に回るようになっていて、建物脇には駐車場が数台分用意されている。
しばらく立ち止まって建物を見ていると、駐車場に停まった車から若い女性が降りてきた。
その女性は1人で銭湯の方に行き、女湯に入っていった。
若い女性が1人で車で来る銭湯って、なかなかないかもしれない。
建物は昔ながらの銭湯といった感じで、煙突も立派。
銭湯に入る前に、気になる物を発見。
建物の正面にも、側面の駐車場にも、あちこちに蛇口が付いていて、明らかに不自然な数の蛇口が設置されている。
もしかしたらここは井戸水の銭湯なのかな?
雨が降っていたので、暖簾をくぐってすぐの傘立てに傘を預け、木製の鍵を抜く。
向かって右手の男性用の下駄箱に履物を入れ鍵を抜いたら中に入る。
硬い戸を勢い良く開けたら引き戸に手を挟むというハプニングが発生。超痛い。
悶絶していると番台にいる高齢の女性が心配そうにこちらを見つめている。
かなりの痛みに耐えながら笑顔で入浴料470円を支払う。
番台の方から貴重品を預けることを強くすすめられたので、貴重品を預けることに。
番台脇にはガラスケースがあり、入浴に必要な物が各種置かれている。
ここはトランクスやTシャツ、靴下、整髪料まで揃っている。
なんと整髪料はポマードだ。
脱衣所にはテーブルと椅子が置かれている。
ここのところ伺う銭湯には椅子とテーブルがあることが多いが、ここは簡易的な小さなパイプ椅子。
大きな鏡、マッサージチェアー、有料ドライヤーもあり、昔ながらの脱衣所だ。
しかしこの脱衣所には一つだけ他所と大きな違いがあった。
風呂場に向かって右の壁に、サウナの扉を発見。
覗いてみるとやはりそこはドライサウナ。
増築したのだろう、サウナから出た客は汗をかいたまま脱衣所を通って風呂場へ行かなくてはならないようだ。
風呂場とサウナの間の床には何重にも重ねたマットが敷いてある。
張り紙にサウナ100円と書いてあったので、せっかくなので入ることに。
財布を預けていたので少々面倒ではあったが、追加料金を支払いサウナ用の大きなタオルをもらう。
服を脱衣籠に入れたらいざ風呂場へ。
ガラス戸を開けると第一印象は、全体的にとても明るく綺麗。
天井が高く、日中だからか本当に明るい。
奥の壁はタイルで、大きな絵は無くタイルに小さな木の絵がプリントされている位。
壁全体に薄いグリーンのタイルが貼られている。
カランは15人分ほど。
やはりどこの銭湯もこれくらいはあるようだ。
先客は5人ほどいて、どなたも私よりずっとお年を召した方々。
カランを陣取り固定シャワーを浴びようとすると、シャワーの温度がとても低い。
ぬるいお湯じゃなくて暖かい水みたいな感じ。
お湯になるまでずっと出しっ放しで腕を組んで待っていたら、自分の後ろの方が同様のリアクションをとっていた。
その男性は70歳前後で、スキンヘッドで背の低い細身で小柄の方。
銭湯に来ると必ず1人はいるタイプ。
ただしその方は彫り物がハンパじゃない。
顔はいい人そうなんだけど、やっぱり刺青ガッツリの方は見方を変えてしまう。
結局待てなくて下のカランから洗面器に溜めたお湯を使い身体を流す。
ここは壁、床、カランまわり、湯船のタイル、どこを見ても綺麗だ。
過去に訪れた銭湯のどこよりも清潔に感じた。
流しにくかったが身体を洗い終え、湯船へ。
湯船は2つあり、左が深湯、右が浅いお湯で、深湯は普通の風呂。
浅いお湯の左半分は壁から勢いのあるジェット、右半分は下から気泡が出ている。
温度計は46度を指している。
タイルがここまで綺麗だと、お湯もいつもより澄んで見える。
本当に綺麗なお風呂だ、入り心地も最高。
久しぶりに浴槽の角に座り、両手を広げ浴槽の縁に手を置いてみた。
もちろん頭に手ぬぐいが乗っている。
天井を見上げ、大きく息を吐く。
最高。本当に気持ちがいい。
他の常連さんが入る際、上島竜兵のようなオーバーなリアクションをしている方を見た。
ホントに辛そうにしていたその方は、我慢できずに水を出す。
それを見ていた前出の刺青の常連さんが止めに入る。
その方曰く、普段はもっと熱いのだとか。
かわいそうだなと思って見ていたが、その男性、なんと持参してきたアカスリを浴槽内に入れている。
さすがに私もそこは見て見ぬふりはできず、意を決して注意した。
2人に注意されたその男性は、大人しく真っ赤な顔して熱い風呂に浸かっている。
少しかわいそうな気になった。
でもやはり、
① 入浴前に下湯を使う。
② タオル等を浴槽内に入れない。
③ 体を拭いてから風呂場を出る。
誰であれ、最低でもこれ位は守っていただきたい。
身体を温めたら体を拭いて脱衣所経由でサウナへ。
サウナの扉を開けて中に入ると、4人位は座れる位の小さな木製のサウナ、こちらもとても綺麗だ。
しかし入ってびっくり、温度はなんと75度。
開店直後だったから温まりきってないのか、さすがにぬるすぎる。
室内の上の方はまあまあだが、足元は常温かな?って位。
一応汗をかくけど物足りない。
サウナに期待していただけに、少しガッカリしてしまった。
入ってる間に80度まで上昇するが途中で飽きてしまったので、なんとか汗を出し外に出る。
脱衣所を通り風呂場に戻り、水風呂は無いので水のシャワーを浴びる。
ここには水専用立ちシャワーが2つついていて、こちらもすごく綺麗なので、きっとサウナと同時期に設置したのだろう。
身体を締める為に水を浴びるが、その水が相当冷たい。
普通の水道水?もっと冷たい?
とにかく、かき氷をそのまま浴びているような感覚。とにかく冷たい。
ひょっとして、外の井戸水か。
その後また風呂に入り汗をかき、水浴びをして身体を拭いてから脱衣所へ。
脱衣所には冷蔵庫があり、牛乳等各種飲み物が冷やされている。
ここはビールもあり、銘柄もサイズも豊富だ。
電車だったのでここで一杯飲みたかったが我慢して銭湯を後にする。
銭湯を出る時、ちょうど入口で入れ違いで入っていった1人の女性も、とても若い方だった。
昔ながらの風情を残し、ここまで綺麗に清潔な銭湯を保っているのだから、女性1人でも安心して利用できると思う。
サウナの温度さえ良ければほぼ満点の銭湯でした。
あとシャワーの温度も。
また行こう、今度は夜にでも。
今日もいいお湯でした!!
アクセス度
雰囲気
清潔感
湯加減
また来たい度